精神病院をなくしたイタリアに学ぶ 代わりに「精神保健サービスセンター」

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   強制収容の精神病院を廃止したとされるイタリアは、実際にどのような精神医療を行っているのだろうか・・・。

   ジャーナリストの大熊一夫さんが2016年 2月19日、東京都庁で開かれた都民講演会で、最近のイタリア事情を報告した。

  • 「上から目線」の精神病院から、センターによる「対等なおもてなし治療」へ(画像はイメージ)
    「上から目線」の精神病院から、センターによる「対等なおもてなし治療」へ(画像はイメージ)

「精神科と内科と何が違うか」

   大熊さんは元朝日新聞記者。1970年、アルコール中毒を装って入院、新聞に精神病院のひどい実態を連載し、その後も精神医療、高齢者医療などの分野で活躍している。精神病の患者会、家族会、患者を受け入れている事業所、ボランティアの会など関係団体の協議会が東京都の委託を受けて実施している講演会の講師を務めた。

   「精神科と内科と何が違うか」と、大熊さんは問いかけた。答えは「精神科は自由を奪う」。日本では「精神保健福祉法」という法律で、医師が判断すれば、患者の自由を奪い、強制収容できる。大熊さんが取材した時期、日本は私立の精神病院がどんどん増え、収容患者も急増した。

   大熊さんは後で知ったが、実は欧米では60年代から、強制収容や精神病院での医療内容に疑問の声が起き、改革が始まっていた。先頭を切ったのが、トリエステ県から広がったイタリア。78年には全国で精神病院の新設、新規の入院、80年以降の再入院を禁止する「180号法」が成立した。病院に代わって作られたのは約160地域、700の精神保健サービスセンターで、うち50センターは24時間、患者の治療、ケア、家族の相談にも対応する。

   日本と全く違い、イタリアでは患者本人の意思での治療が原則で、強制治療は2人の医師の診断と市長、裁判所の許可手続きが必要だ。現在でも地域格差はあるものの、イタリアでは上から目線で強制的な精神病院治療から、センターによる対等なおもてなし治療へと確実に変わってきている。

   日本の精神科医の多くは、世界の変化に気づかないか、無視している。患者家族も同様で、大熊さんがイタリアの実情を雑誌で書くたびに「精神病院のおかげで家族が破滅せずにすんでいるのに」とのクレームを浴びる。家族の負担が軽減すれば患者はどう扱われ、どれだけ苦しんでもいいのだろうか。「患者、家族の双方にいい医療が必要」と、大熊さんは訴えた。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

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