「課長がパワハラ!」相談を受けた部長はどうすべきか

2009/9/21 10:10

   部門の業績が上がらないのに頭を痛めている部長。各課長に指示を出し、苦境を脱しようとしている最中、部員から「課長がパワハラをしている」という訴えが。これが本当なら大問題だが、部長の権限で解決した方がいいのか、それとも会社に報告すべきか。

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部下からは「誰にも漏らさないで」と頼まれるが

――印刷会社の部門長です。先日、部下のA君から折り入って相談があると話があり、別室で「実は課長からパワハラを受けているので、何とかしてほしい」と相談を受けました。どうやら課長は、部長である私がいないところでA君に相当厳しく当たっているようです。

   「仕事が遅いくせに残業だと?この給料泥棒が!」と嫌みを言ったり、「仕事のレベル低すぎ。徹夜で直しておけ」と言ったり、同僚の前で「バカ」「アホ」「お荷物」「目障り」「なんで辞めないの」などと、長時間にわたって大声で叱責したりするのだそうです。

   巻き込まれたくない周囲の同僚は、傍観者を決め込んで見て見ぬ振りをしているようです。A君は誰にも相談できず、我慢していたものの、会社に行こうとすると吐き気がするようになり、思い切って部長の私に相談してきたようです。

   とは言っても、今まで部下からこのような相談を受けたことがなく、どうすればよいのか迷っています。A君からも、報復を恐れてか「誰にも漏らさないで」と言われているので、課長にも直接事情を聞けていませんし、他の人にも相談していません。

   業績へのプレッシャーが課長を苛立たせているのだろうと責任を感じますが、こういうケースは対応に間違うと、A君の憤りが大きくなって騒ぎが拡大したり、会社の責任が問われてしまったりするのではないかと心配になってきます。いったい私はどうすればいいのでしょうか――

(続く)

尾崎 健一(おざき・けんいち)

臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て、2007年に独立。ライフワーク・ストレスアカデミー代表として企業のコンサルティングを行いながら、秋田大学医学系研究科で自殺予防の研究に携わっている。『ケーススタディ 認知行動カウンセリング』(至文堂)に執筆者として参画。共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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