2024年 4月 19日 (金)

日本企業は「ツイッター」の個人アカウントで顧客をフォローできるか

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   2009年にブレイクしたミニブログサービス、Twitter(ツイッター)。これをビジネスに使えないものか、会社で課題を与えられている人もいるのでは? 2009年10月9日に出版された“ツイッター本”の著者は、「儲かるか?」という問いには「儲からないといった方が適切かも」としつつ、フォロワー(つぶやきを受信してくれるユーザー)からの信頼を得ることができれば、お金では買うことのできない財産になると指摘する。以下は、そんな使い方をしているユーザーの例だ。

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「敷居の低いダイレクトなコミュニケーション」が魅力

コグレマサト+いしたにまさき『ツイッター 140文字が世界を変える』
コグレマサト+いしたにまさき『ツイッター 140文字が世界を変える』

   ――西麻布・六本木を中心に複数の豚肉料理店を構える「豚組」を経営する中村仁さんは、次のようにツイッター・ユーザーの特徴を指摘しています。

「僕は、現時点でツイッター経由で獲得した顧客のすごいところは、『量』ではなく『質』にあると思っています」

   ツイッター経由で新しいメニューのヒントを得たり、改善点を指摘してもらったり、お店を育てていただいていると感じているそうです。さらに単なる「常連」というレベルを超えて「お店の応援団」的な人が多く、7割を超えると推測されるリピーター率が高いのも特徴としています。


   また中村さんはツイッター活用において、お店のアカウントではなく個人アカウントでツイッターをやっていたことが大きかったとしています。

   これは例えば、ちょっとした質問をした際にも、代表からすぐに返信があると、質問した方も驚きとともに喜びが大きくなります。この安心感が、リピーターの定着にもつながるというわけです。

「確かに、お店の中の人と直接気楽にコミュニケーションを取れる手段って、今までまったくなかったんですね。電話どころか、メールでも心理的なハードルはかなり高いですし、SNSなどのオフィシャル掲示板でも、書き込むのは結構勇気のいる話です」
「ですが、なぜかツイッターなら、それをヒョイっと超えることができる。これが、ツイッターのプロモーション・ツールとしてのすごさであり、結果としてこのようなさまざまなメリットをもたらしてくれている理由なのだと思っています」

   会社のスタイルによっては、個人アカウントで顧客をフォローしていくのは難しいかもしれませんが、敷居の低いダイレクトなコミュニケーションが奏功しているというのは、学ぶべきところがあるのではないでしょうか――


コグレマサト+いしたにまさき『ツイッター 140文字が世界を変える』マイコミ新書、138~140頁より)


(会社ウォッチ編集部のひとこと)
ツイッターを使い、多くの顧客と効果的にコミュニケーションが取れれば、低コストで企業への信頼感や親近感を醸成できるし、ウェブサイトや店舗への誘導も図れる。ポイントは、つぶやきを流す担当者を誰にするか、どこまでの裁量を与えるか(いちいちハンコ貰う?)というあたりになるが、ここを踏み外すと「産経新聞初めて下野なう」のような問題も生じうる。組織的な仕事を旨としスタンドプレイを嫌ってきた日本企業が、このツールをどう活用するか。ネットマーケティングの試金石の一つになるかも。

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ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)ツイッター 140文字が世界を変える (マイコミ新書)

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