2024年 3月 30日 (土)

「悪質すぎるブラック企業」の告発本から、何を読み取るか

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   ブラック企業のリアルな実態を告発した本が、立て続けに出版されている。ひとつは神奈川県内にある中堅不動産会社に勤める社員が、モンスター級に迷惑な社員や取引先、客の実態を明かしたものである。

   もうひとつは、就職アドバイザーを名乗る人物が、各種業界における恐るべき職場の様子を取材したものだ。いずれも匿名で書かれており、信頼性が保証された内容ではないが、このような形でしか告発できない話もあるということだろう。

逮捕経験もある法務部員が不動産会社の実態を活写

このような形でしか告発できない話もある
このような形でしか告発できない話もある

   『ブラック会社で出会ったモンスター社員たち』の著者は、ある不動産会社の法務部に勤務する高橋咲太郎氏。「一人法務」の高橋氏のもとには、会社をめぐるさまざまなトラブルの相談が日々持ち込まれている。

   高橋氏によると、ブラック企業の特徴のひとつは「働いている社員に厄介な人が多いこと」。ある社員は、お客から預かった申込金10万円を自分のポケットに入れて横領したうえ、後輩にその罪をなすりつけようとする。別の社員は、仕事が終わらないからと書類を机の引き出しに隠し、会社に8000万円もの損害を出したりする。

   ある営業マンは、マンション買い替えの客に「買い手がついた」とウソを言って二重ローンに追い込んでいる。それどころかトラブルが大きくならないよう、奥さんを誘惑して関係を持つ。この営業マンの被害にあった家族は、その後3組が離婚し、2組が破産したそうだ。

   高橋氏自身も、法務部員にもかかわらず「チラシ投函」要員に駆り出され、住居不法侵入で現行犯逮捕された経験がある。

   モンスターは、社員にとどまらない。取引先の会社は印鑑を偽造して架空口座を作り4000万円もの大金を騙し取ろうとするし、客だって円満に進んでいた契約を一方的に破棄し、払うべき手付金も払わないよう工作する。ブラック企業の周りに集まる人たちも、また厄介である。

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