2024年 4月 20日 (土)

社内不正を内部告発したい 本当に保護されますか?不安です
【「フクロウを飼う」弁護士と考える】

   先日、京都市の公益通報外部窓口に通報した男性職員が「内部記録を持ち出した」として停職3日の処分を受けたというニュースがありました。こうした事態に対し、消費者庁は公益通報者保護制度の改正に向けた有識者検討会を開き、「法改正も含め検討すべきだ」とする報告書をまとめるなどしています。

   今回は内部告発、公益通報者の保護についてお話ししていきましょう。(文責:「フクロウを飼う弁護士」岩沙好幸)

コンプライアンスへの意識が低い会社

内部告発を理由に不利益を被ることはあるのか
内部告発を理由に不利益を被ることはあるのか

   私が今勤めている会社で、新しくコンプライアンス室を設置することになりました。今更設置する事でも分かる通り、会社自体のコンプライアンスに対する意識は低いです。実はすでに、外部に話がもれると大問題になる不正も起きています。

   担当者は隠ぺいしようとしていますが、私は早く膿(うみ)を出すべきだと考えています。例えば、私がコンプライアンス室に内部通報した場合、通報者名は明かされてしまうのでしょうか。また、通報した事による報復や不利益処分等を受けることはないのでしょうか?(実際の事例を一部変更しています)

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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