職場に信頼できる人が「いない」社員は7人に1人

職場に信頼できる人が「いない」社員は7人に1人"ストレス"と"仕事への熱意"に悪影響を及ぼす

2026年1月27日
株式会社ドクタートラスト
https://doctor-trust.co.jp/

 株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者323万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。

 今回は2024年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、「職場内に信頼・尊敬できる人はいますか」の回答が得られた168,940人のデータをもとに、職場内における信頼できる人の有無とストレスとの関係を調査しました。

 

YouTubeで解説動画公開中

信頼関係が従業員のストレスに与える影響とは?

 

【動画:https://www.youtube.com/watch?v=49w0LcOvtTs

 

調査結果のポイント

 本調査では、職場内における信頼できる人の有無がストレスや仕事への前向きな姿勢に与える影響を分析しました。

 

1. 職場に信頼・尊敬できる人が「いない」社員は約7人に1人

 2024年度にストレスチェックを受検した168,940人のうち、職場内に信頼・尊敬できる人が「ひとりもいない」と回答したのは14.7%(約7人に1人)でした。

 また、信頼・尊敬できる人が「いる」グループと「いない」グループでは、高ストレス者率に最大13ポイントの差が見られ、信頼できる人が多いほど高ストレス者率は低下する傾向が明らかになりました。

 

2. 信頼関係は「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント」にも影響

 信頼・尊敬できる人が「いない」グループで不良回答率が高かった5つの設問のうち、4つが「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント(仕事への前向きな姿勢)」に関わる内容でした。

 「いる」グループと「いない」グループの回答割合を比較すると、すべての設問で20ポイント以上の差があり、職場内の信頼関係が「仕事への熱意や前向きな姿勢」に大きく影響することが示唆されました。

 

3. 信頼関係の不足は離職リスクにも直結

 厚生労働省「雇用動向調査」では、前職を辞めた理由の上位に「人間関係」が挙げられており、信頼関係の不足は離職リスクとも密接に関わっています。職場での気軽な意見交換や相談ができる雰囲気づくり、定期的なチームミーティングや1対1の面談など、コミュニケーションを促す場を設けることが、従業員が安心して働き続けられる職場づくりにつながります。

 

はじめに

 ストレスチェック制度は、労働者のメンタルヘルス不調の予防を目的として、2015年以降従業員数50人以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。ドクタートラストでは制度開始から9年間にわたり、全国官公庁・事業団体などさまざまな組織にストレスチェックを提供してまいりました。

 ドクタートラストのストレスチェックでは、独自の追加設問8問をご用意しています。また、集団分析結果のフィードバックや受検後相談窓口等のアフターフォローも提供しており、国内トップクラスの受検者数を誇ります。

 今回の調査では、2024年度にストレスチェックを受検した方のうち、ドクタートラスト独自の追加設問「職場内に信頼・尊敬できる人はいますか」に回答した168,940人の最新結果から、信頼・尊敬できる人の有無がストレスに与える影響について解説します。

 

回答内訳と割合

職場内に信頼・尊敬できる人が「いない」社員は全体の14.7%(約7人に1人)

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O5-EBD3qZS5

 

 図1は「職場内に信頼・尊敬できる人はいますか」の回答内訳です。最も多かったのは「2~4人」であり、職場内に信頼・尊敬できる人が「ひとりもいない」と回答したのは14.7%でした。

 

信頼・尊敬できる人の有無と高ストレス者率

職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」と「いない」で高ストレス者率は最大13pt差

 高ストレス者率とは、実際に受検をした人の中で、高ストレスと判定された人がどれくらいいるかを示した割合です。

 

<高ストレス者とは>

・ ストレスの自覚症状が高い人

・ ストレスの自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪いと判定された人

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O3-84Lz3Ln9

 

 図2は、「信頼・尊敬できる人」の有無と高ストレス者率を示したものです。信頼・尊敬できる人が「いない」グループと「1人いる」グループの間では13ptの差が見られました。また、信頼できる人が多いグループほど高ストレス者率は減少しています(※1)。

※1 4つのグループのストレスレベルをkruskal-Wallis検定(Bonferroni補正)で比較したところ、すべての組み合わせで有意な差が確認されました。(検定統計量:25,339. p***<0.001)

 

信頼・尊敬できる人が「いる」「いない」で差がみられた項目

信頼・尊敬できる人の有無は「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント」にも影響

 本調査では職場内に信頼・尊敬できる人が「いる」グループと「いない」グループで2つに分けました。さらに信頼・尊敬できる人が「いない」グループにおいて、不良回答の割合が多かった5項目を抽出し、両グループの回答割合を比較しました。(図3~7)

 職場内に信頼・尊敬できる人が「いない」グループで、不良回答の割合が多かった5項目のうち4項目については、「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント」に関わる内容でした。また、信頼・尊敬できる人が「いる」グループと「いない」グループの回答率を比較すると、すべての設問において20pt以上の差があります。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O2-088jKwuc

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O6-qSF144H7

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O1-Zl2bPy6V

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O4-kS9AMaBi

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202601222869-O7-5iV8o4DP

 

まとめ

1. 職場に信頼・尊敬できる人が「いない」社員は全体の14.7%

 「職場内に信頼・尊敬できる人」が「いる」と答えた人は約85%で、「いない」と答えた人は約15%でした。信頼・尊敬できる人の数が多いグループほど、高ストレス者の割合は低くなる傾向があり、信頼できる人の有無が働きやすさやストレスの感じ方に大きく影響していることがわかります。

 

2. 信頼関係は「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント」にも影響

 また、信頼・尊敬できる人が「いない」グループにおいて不良回答率が高かった5つの設問のうち、4つが「仕事への熱意」や「ワーク・エンゲイジメント」に関わる内容でした。

 さらに、「いる」グループとの回答割合の比較では、すべての設問において20pt以上の差が見られ、職場内の信頼関係が仕事への熱意やワーク・エンゲイジメントに影響を及ぼす要因の一つであることが示唆されました。

 

3. 信頼関係構築に向けたコミュニケーション

 厚生労働省「雇用動向調査」(※2)では、前職を辞めた理由の上位に「人間関係」が挙げられており、信頼関係の不足は離職リスクとも密接に関わっていると考えられます。職場によっては雑談やコミュニケーションがしにくい環境も存在します。こうした状況を改善するには、気軽に意見交換や相談ができる雰囲気づくりが欠かせません。定期的なチームミーティングやワークショップの開催、上司や同僚との1対1の面談など、コミュニケーションを促す場を設けることが効果的です。小さな信頼関係を積み重ねていくことが、従業員が安心して働き続けられる職場づくりにつながるでしょう。

※2 厚生労働省「令和5年 雇用動向調査結果の概況」

文責:押切愛里(ストレスチェック研究所 アナリスト)

 

調査対象

調査期間:2024年4月1日~2025年3月31日

調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2024年度契約企業・団体の一部

有効受検者数:168,940人

 

ドクタートラスト概要

株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医(国内トップクラス)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、323万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「エール+」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。

 

ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/consultant/

ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。

 

ストレスチェックサービスに関するお問合せ

株式会社ドクタートラスト ストレスチェック研究所 担当:杉山、上田

TEL:03-3464-4000(代表)

特設サイト:https://www.stresscheck-dt.jp/

企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form_document/

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