365日映画コラム

「そして、デブノーの森へ」アナ・ムグラリスの「完璧な裸体」美しすぎる!

2007/7/11 19:47

   シャネルの"ミューズ"アナ・ムグラリスの、それは芸術品のような姿態を拝めるだけでも霊験あらたかなのだが、その女神が完全な裸体をふんだんに見せてくれる。それだけでも満足の映画だ。イタリア映画の伝統を継ぐ官能ミステリー。大人のダニエル・オートゥイユが、なんでもござれのしたり顔や取り繕った常識人の姿をかなぐり捨てて夢中になるのも無理は無い。それだけアナの魅力は凄い。

(c) 2004 TITTI FILM - MEDUSA FILM - A.Gi.Di. - VEGA FILM - VISION PRODUCTIONS
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   身分を隠してベストセラー作家を続けるダニエル(D・オートゥイユ)は義理の息子の結婚式に出るため船旅をしている。その船上で凄い美人のミラ(A・ムグラリス)と出会う。島に着き、ダニエルはミラのレンタカーに便乗する。互いの手が触れ合い、二人は予定を変更して、情熱の赴くまま嵐の一夜を過ごす。しかし翌日の結婚式に出て驚く。その女性ミラは、義理の息子の花嫁だったのだ。だが燃える炎は消せない。その後も二人の肉体関係は続くのだが、しだいにダニエルにはミラが謎を秘めた不思議な人間に思えて来る。作家の実の顔が知られ、25年前の盗作が露わになる。仮面が剥されて来たダニエルは、ミラの謎を追い、故郷デブノーの森へ向かう。

   出会いのカプリ島に向かう船の甲板のシーンが美しくて印象的だ。強風になびき、下着が見えるほどにはためく薄い布のワンピースを着た美女。風に舞うショールを拾ってミラに近づくダニエル。受け取るミラの吸い込まれるような大きな瞳。イントロからグングン観客は画面に魅入られる。理性溢れる小説家なのにファム・ファタールに翻弄されるダニエルを見ていると、男ってだらしがないなと思うが、ベッドの上でバスローブの前を広げられて「もう一度どう?」なんて聞かれたら、ダニエルでなくってもむしゃぶりつきたくなる。

   南イタリアのカプリ島からスイスのジュネーブのレマン湖、そして故郷ポーランドのデブノーの森へ、映画は風向明媚な明るい景色から徐々に暗い画面に落ちて行く。劇中でもファッションモデルのアナの着る衣装は当然シャネル、それにフェンディ。彼女の肉体の美しさを隠さない優雅なラインと柔らかそうで上質な素材。

   監督はフェリーニやロージの下で修行を積んだロベルト・アンドゥ。これが2本目の作品。アナ・ムグラリスは5分で記憶を無くす男に惚れる美女を演じた『NOVO/ノボ 』に次いで2作目。『あるいは裏切りという名の犬』など今やフランスを代表する俳優ダニエル・オートゥイユを相手に堂々たる演技を見せる。「推定無罪」などのベテラン、グレタ・スカッキも顔を見せる。

恵介
オススメ度: ★★★☆☆

2004年フランス・イタリア・スイス映画、アット・エンターテインメント配給、1時間49分
監督:ロベルト・アンドゥ
出演:アナ・ムグラリス / ダニエル・オートゥイユ / グレタ・スカッキ
公式サイト:http://www.at-e.co.jp/soshite/

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