2024年 4月 27日 (土)

スルメもアナタも「金儲け」の犠牲になる?

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

   原油1バレル=100ドルの大台乗せで株価は急落。大荒れの新年スタートとなった。

けむりになって消えるのが油代

   今朝の『朝ズバッ!』は、物価高と不況が同時進行するスタグフレーション到来の"恐怖"を特集した。

   この原油高騰で、ダイレクトに被害をこうむる無資源国・ニッポン。『朝ズバッ!』はまず、最盛期終盤を迎えているスルメイカ有数の水揚げを誇る青森県・水泊港でイカ釣漁船の悲鳴をルポした。

   「ほとんどの船はみな赤字だよ」。イカ釣り漁船の船長らしい男が答えた。船の燃料は重油。だがそれ以上に油を消費するのがイカを集める集魚灯だ。電源になる発電機を回すには船のエンジンを夜中稼働させる必要がある。

   その燃料コストは、漁場を往復する燃料費を上回り、1年間の1隻当たりの燃料コストは1300万円に達するという。この結果、スルメイカの値段の4割が油代に相当するとか。

   「スルメを網で焼く。けむりになって消えるのが油代ですよ」(みの)。原油高騰は、イカだけでない。モノやサービスのほとんどに波及する。

   原因は何か?カネ余り。成長著しい中国やインドでの需要増だけではない。浮遊する巨額な投機資金が、有利な原油先物相場へ雪崩れ込んでいるのだ。

   国際金融アナリストの末吉竹二郎も次のように指摘する。

   「専門家の中には、需要増だけなら1バレル=70ドルの水準という見方があります。原因はカネ余りです」「OPEC(石油輸出国機構)が生産量を増やすには設備投資をする必要があり、時間がかかる。生産量を増やしたら需要が減ったという苦い経験もあり慎重なんですよ」

   問題は、有利な運用先に向かって浮遊する投機資金をどうするかというグローバル金融政策。ブッシュ政権にはもはや手立てを講じる力はないのだろう、音なしの構え。

   額賀財務相は、2月9日に先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を東京で開くという。何か策を打ち出す好機ではあるのだが、期待する方が無理か?

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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