2024年 5月 8日 (水)

北朝鮮らく書き「金親子は太ったクマ」隠せなくなった『反乱』

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   北朝鮮による韓国・ヨンピョン島砲撃事件の報道も日に日に潮が引くように減っていくなか、クローズアップ現代は「緊迫の朝鮮半島 ~北朝鮮砲撃の波紋~」と題して取り上げた。不気味な北朝鮮の狙いと日本への影響、攻撃は――といったことは語り尽くされている感もあるせいか、番組は韓国内の受け止め方や、北朝鮮事情などにかなり時間を割いた。

   ヨンピョン島に住んでいたユン・ジョンギュンさんは、昨年4月にテレビ番組の取材を受けた。そのインタビューでユンさんは、「ヨンピョン島が危険だって?」と反発するように言い、島への愛情を語っていたのだった。「そんなことはないんだよ。静かで、住みやすく、空気もきれいで、人情もある素晴らしいところだ」

   しかし、砲撃で家を焼かれ、いまは家族とともに仁川の施設で避難生活を送っている。

「われわれ民間人は安全だと思っていた」

   ユンさんは考えを変えた。家族を危険にさらす島には戻れないという。

   クリアーでプレゼントな危険が近づけば近づくほど、「強硬派」の声が大きくなっていくのは古今東西を問わない。韓国内では、政府の弱腰対応に不満な人たちのデモが起きているそうだ。「政府はしっかりと対応すべき。北に甘く見られてはいけない」とある市民は言う。

「不満を外に向けさせよ」でヨンピョン島砲撃

   一方、北朝鮮の一般人は現体制をどう思っているのか。北朝鮮情報を専門に扱うソウルのインターネット通信社によると、最近、北朝鮮ではデモが起き――てはいないものの、金総書記親子を誹謗したり、世襲を批判するような落書きがあちこちに書かれているとの報告が入っているという。「(彼らは)太ったクマだ」「彼らが太ればわれわれはやせる」といった文言である。

   とある脱北者に番組が聞いてみたところでは、「住民の3人に1人がスパイといわれるほど監視が厳しかった」北朝鮮で、こうしたことは以前はあまり見られなかったことらしい。しかし、最近は不満や批判が口に出されるようになった。その理由として、生活のあまりの困窮と当局の統制がきかなくなっていることが考えられるという。

   国内の不満が高まると、外に目を向けさせようとする。それもまた、古くからある、危険な話である。

ボンド柳生

   *クローズアップ現代(2010年11月30日(火)放送「緊迫の朝鮮半島~北朝鮮砲撃の波紋~」

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