2024年 4月 27日 (土)

野球賭博で名古屋場所TV中継中止―ダイジェスト版好評だった去年

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<1年前のワイドショー通信簿>7月10日から大相撲名古屋場所が始まるが、1年前の名古屋場所は野球賭博事件で大揺れに揺れて開催も危ぶまれた。琴光喜や大獄親方の首を切ってなんとか開催にこぎつけたものの、NHKは1953年に相撲放送をスタートさせて以来、初めて中継放送を中止した。

   なにしろ、世間的には日本相撲協会の処分はトカゲの尻尾切りと受け取られていたし、野球賭博についてまだ警察が捜査中だった。場所中に逮捕力士が出て、「NHKはあんな犯罪集団の片棒を担ぐのか」と非難される心配もあった。中継はやらなかったものの、午後6時台に「取組ダイジェスト」を放送して、相撲ファンへのサービスは一応続けた。

横澤彪「相撲放送これで十分」

   この「ダイジェスト放送」について、今年初め(2011年)に亡くなったプロデュサーの横澤彪さんが、本サイトの「横澤彪のチャンネルGメン∞」で面白い評価をしていた。「相撲放送これで十分と気づかせた『ダイジェスト版』」(2010年7月17日)というタイトルで、こう話しているのだ。

   「番組は呼び出し、力士のアップ、そしてすぐ立ち合いだから、実にスピーディーで、テレビ放送はこれでいいんじゃないかと思う。場所で生で観戦するなら、何回かの仕切りもひとつの見せ場、飲み食いの時間なのだろうが、テレビ放送ではまどろっこしい。それでは物足りないというファンもいるだろうから、上位の取組だけ一部始終を見せるというのではどうだろう。

   また、相撲協会の解説者がいないと静かに、純粋に取組だけを見られることもわかった。ダイジェストはNHKのアナウンサーが進行・解説と実況を2人で担当していて、余計なことをしゃべらないのがいい。これまでタレントや著名人をゲストに呼んで、得意げに相撲好きぶりをしゃべらせたりしていたが、ああいうものもまったく余計だったことを気づかせてくれた。

   これを機会に、NHKは相撲放送をまったく新しい視点で作り直してみてはどうだろうか。案外、新しい視聴者を獲得できるかもしれないよ」

   今年は3月場所が中止、5月場所が技量審査場所となって、NHKとしても初場所以来の中継放送になる。相撲放送離れは進んでしまったのか、それとも待ち望んだ相撲ファンがこぞってNHKにチャンネルを合わせるのか、そのあたりも見ものの名古屋場所となりそうである。(テレビウォッチ編集部

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