DV被害女性5人に1人!保護しても暴力パートナーと縁切れず・・・「子供が心配」「生活ができない」

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   内閣府が行ったアンケート調査で、配偶者などパートナーのいる5人に1人はなんらかのDV被害にあっていることが明らかになった。身体的な暴力だけでなく、人格を否定する暴言、収入を渡されないなどの経済的圧迫、性的行為の強要も含まれている。殺人・殺人未遂は昨年(2015年)は99件にのぼった。今年に入って4月からも、東京・葛飾区の公園内で30代の女性が交際相手に殺される事件が起きている。

   クローズアップ現代+にも視聴者の被害の声が寄せられた。「顔面以外を拳骨や蹴りで痣ができるほどやられます。結婚してからずっとです」「夫からの言葉の暴力がきついです。人格を否定され何をするにも気力がありません」

   多くの被害者が家庭という密室状態の中で声を出せず、命が脅かされる危険な状態に置かれている。

警視庁「人身安全対策チーム」発足!被害見つけたら即座に駆けつけ

   凶悪化するDV被害に対処するため、警視庁は「人身安全対策チーム」を発足させた。総勢170人余り。被害者の安全確保が必要なDV被害やストーカー被害があれば即座に駆けつける態勢を整えた。

   この日は、酒を飲んでいた夫から「帰宅が遅い」と激しい暴行を受け、素足で逃げてきた20代の女性を捜査員が保護した。ところが、女性は夫を事件の容疑者にするのをためらい、被害届の提出を渋った。捜査員の説得でようやく被害届を提出し、夫は傷害容疑で逮捕された。

   実は、被害者を保護しても半数以上が加害者の元へ戻ってしまうという。内閣府の調査では、「相手と別れた」のはわずか8・7%で、「別れたいと思ったが別れなかった」39・2%、「別れたいとは思わなかった」42・2%だった。その理由で多かったのは子どもの存在と経済的理由だった。さらに、暴力や言葉で精神的に追い詰められ、自分が悪いのだと思い込まされて助けを求めないケースもある。

   昨年春、警視庁に保護された40代女性は、大手企業の管理職の男性から繰り返し暴力を受け、1日数十通の脅迫メールが届いた。そのうち、「『とにかくお前のせいだ』を繰り返し言われ、悪いのは自分と思うようになったんです。裏切るようで自分から警察に助けてとは言えなかった」と話す。

男性側のマインドコントロール「悪いのはお前の方なんだ」

   松村正代キャスター「こうした背景には何があるのでしょうか」

   DV被害者を30年以上支援し続けている原宿カウセリングセンターの信田さよ子所長は次のように解説した。「DVの加害者が『君がああいう言い方をしなければ、僕は暴力を振るわないよ』と、問題なのは妻の方で、僕は被害者なんだという意識で語る人が多いんです。彼女たちも自分がもう少し気を付ければよかったと自分を責めちゃう。被害者と加害者が逆転するケースが結構一般的に起きるんです」

   マスコミも行政も被害者の女性を中心に取り上げ、さまざまな対策を講じてきたが、加害男性の性格や暴力に至る心理状態にもメスを入れる必要がある。

モンブラン

NHKクローズアップ現代+(2016年5月13日放送「暴力から逃れられない ~密着・DV対策最前線~」)

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