2020年 1月 26日 (日)

鉄鋼

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現状

中国特需、再編効果で最高益更新へ

新日本製鉄大分製鉄所の転炉
新日本製鉄大分製鉄所の転炉
 

  日産自動車による大幅な値下げ要求などに端を発した未曾有の苦境を脱し、日本の鉄鋼業界は急回復を遂げている。
  1998年度、1999年度と1億トンの大台を割り込んだ粗鋼生産は、2003年度には1億1098万トンと13年ぶりに1億1000万トンの大台を超えるまで回復、2004年度も目下、フル生産が続いており、2年連続して1億1000万トンの大台を超える可能性が濃厚だ。業績面でも新日本製鉄JFEホールディングス住友金属工業神戸製鋼の4社を合わせた2004年度の連結経常利益は9000億円超と1989年度に記録した5776億円を大きく上回る見通しと、文字どおり絶好調という状況にある。

業界再編が進む

  急速に回復した要因の1つは、中国市場の成長、もう1つは再編が進み価格交渉力が強化されたことだ。

   中国の鉄鋼需要(見掛消費量、粗鋼生産+輸入-輸出)は、2001年に前年に比べて2割増の1億5340万トンとなったのに続いて2002年には1億8560万トン、2003年も2億3240万トンと急速に拡大。金融引き締めによる景気減速が懸念されている2004年も2億6000万トン超と高成長が見込まれている。
  一方、2000年以降、血で血を洗うような熾烈な価格競争に苦しむなか、NKKと川崎製鉄が2002年9月、持株会社のJFEホールディングス(2003年4月に傘下の会社を再編、鉄鋼部門はJFEスチールに)として統合。新日本製鉄、住友金属工業、神戸製鋼所の3社も2002年11月に相互出資を行うことで合意し、それまでの高炉メーカー5社体制から新日本製鉄、JFEホールディングスの2グループへと再編が進んだ。

価格交渉力が回復

新日本製鉄君津製鉄所の製品倉庫
新日本製鉄君津製鉄所の製品倉庫

  日本の鉄鋼業界は、1990年代後半から川上では鉄鉱石、原料炭など大手鉱山、川下では最大のユーザーである自動車業界の国際的な再編が進むなか、川上からの値上げ圧力、川下からの値下げ圧力によるサンドイッチ構造の下、地盤が低下してきていた。
  ところが、中国の成長をきっかけとする需給の逼迫、再編の効果によって2003年度には自動車用鋼板で5年ぶりに値上げを実現、2004年度も春、秋の2回にわたって価格改善を実現するなど価格交渉力を回復。成熟産業、あるいは衰退産業との烙印を払拭、「鉄の復権」に向けて1歩進み出している。

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