月刊アスキー、臨時休刊でついに「脱PC」へ
PC雑誌の厳しい先行き
2006.07.19 18:26
インターネットの普及がパソコン誌を追い詰める皮肉
「PC雑誌は1995年ごろがピークで、2000年を過ぎたあたりで山を越えたという印象です。オンラインへの大きなシフトが起きたのも、2001~2002年くらいだったと思います」
「読者のほぼ全てがPC・インターネットユーザーだしな。この業界で1ヶ月遅れの情報に価値があるとは思えないし」
「皮肉なもんだな ネットが発達するほどにPC雑誌の存在意義が薄れる」
「絶対、ネットでPC関連ニュースが読めることが雑誌の売り上げを落としてるよ。インプレスウォッチやめないと、本が売れなくなるよ」
インターネットの普及で関連ニュースが読めるようになってしまったのが「敗因」だ、という声もが次ぐ。
「敗北」しているのは月刊アスキーだけではない。05年秋以降、「ASAHIパソコン」(朝日新聞社、88年創刊)、「日経クリック」(日経BP社、94年)、「インターネットマガジン」(インプレス社、94年)など、創刊10年を超えるPC雑誌の休刊が相次いでいるのだ。
雑誌を作る側も、休刊の理由についてはネット住民と同じ考えのようで、ASAHIパソコンの勝又ひろし編集長(当時)は、朝日新聞(06年5月10日)の記事の中で「雑誌に載っている情報の半分以上は、ネットで無料で手に入る」と指摘している。
PCを専門に扱った雑誌としては、まだ「PCfan」(毎日コミュニケーションズ)、「日経PC21」(日経BP社)、「日経パソコン」(日経BP社)、「YOMIURI PC」(読売新聞社)などが健在だが、今後どのように生き残りを図るのか、注目される。