2024年 4月 26日 (金)

絶滅寸前のクマ 保護できない本当の理由

クマ牧場も「野生のクマは引き取りません」

   05年8月19日に世界動物園水族館協会のエドワード・マカリスター会長が東京都内で会見し、日本国内の「クマ牧場」について「先進国の日本で、まだこんな劣悪な環境でクマの飼育が行われているとは驚いた」と厳しく批判した。「なぜあんな施設に渡したんだ」といった批判が出るのを気にして、引取りに消極的になっているのだ。

   そこで、「クマ牧場」側にも聞いてみた。あるクマ牧場は「野生のクマは引き取りません」と答えた。「病気を持っていたりすると、全滅の危険も出てくる」という理由だった。仮に引き受けても、群れの一員になりにくいため、収容施設を新設しなければならない、という。その費用も問題だ。昨年まで野生のクマを引き取っていたという、あるクマ牧場も今年は引き取る予定はないという。

   熊と人間の共存は難しい。

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