2024年 4月 25日 (木)

復党問題 ネットでは中川幹事長が圧勝

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   2005年の郵政民営化法案に反対して自民党を離党した12人の衆院議員の「復党問題」は、誓約書の提出を拒んだ平沼赳夫議員を除く11人が自民党に復帰することで収束した。この決着を見るまでには復党賛成派と反対派間の綱引きがあったが、ネットへの発信の頻度と訴えた質の両面とも、一貫して復党に慎重な姿勢を示してきた中川秀直幹事長が、圧倒的に大きかった。

   中川幹事長は「郵政民営化を含む政権公約の順守」などを条件として提示し、その誓約書の提出を12人の造反議員に求め、06年11月26日の段階でも「幹事長として条件を変えることは考えていない」と、強硬姿勢を崩さなかった。

公式ウェブサイトを見ていると、方針は明らかだった

中川幹事長のウェブサイトでは、記者会見での発言が細かく紹介されている
中川幹事長のウェブサイトでは、記者会見での発言が細かく紹介されている

   中川幹事長の公式ウェブサイトでも、この方針は繰り返し発信されてきた。同ウェブサイトの最新情報欄には、大きく2つのコーナーがあり、いずれも頻繁に更新されている。ひとつが、記者会見での言葉をピックアップして紹介する「中川のことば」で、もうひとつが、マスコミ報道に対して中川幹事長の視点で解説する「トゥデイズアイ」だ。
   「中川のことば」の欄は、11月28日だけで10項目が更新されており、こんな見出しが並ぶ。

「一度にここまで条件を完全にのんでいただいたのは若干想定外の部分も」
「わが党が改革後退しない保証を今回頂いたから、復党を認めていく」
「わが党が信念を曲げることはありえない」

   また、「トゥデイズアイ」では、世論調査で「復党反対」の声が多いことに触れ、

「『造反組を復党させたら、去年の郵政選挙の意義はいったい何だったのか』という強い疑念が国民にあるのではないか」

などと分析している。

復党側は公式サイトでも「だんまり」

   それに対して、復党を希望した12人の側はどうだろうか。

   古屋圭司議員江藤拓議員は、「無所属だと、党に所属するのと比べて活動が制限される」などと、支持者に復党への理解を求めるコメントを掲載しているが、残り10名については、復党願を提出したことに関する記述は見あたらない。保利耕輔議員に至っては、公式サイトの存在すら確認できない。

   「政治には情というものがある」と、復党を後押しした中川昭一政調会長のウェブサイトでも、持論の「核議論」についての記述は散見されるが、「復党問題」についての言及は見あたらない。
   「復党派」は、ネット上では、ほぼ沈黙していると言って良さそうだ。

   今回の復党で、議席を追われる側に回る「小泉チルドレン」からも、ネット上では声は上がってこない。例えば、小泉チルドレンの集まり「83会」のことをブログで「まるで学級会」と揶揄してみせた杉村太蔵議員のブログも、「パクリ疑惑」で一時閉鎖に追い込まれた経緯があり、今となっては、必修漏れ問題やタウンミーティングのやらせ問題などについて、4本の記事が掲載されているだけだ。

   そんな中で、「復党問題関係者」のブログで出色なのが、「刺客」として送り込まれた片山さつき氏に選挙で敗れた城内実・前衆院議員だ。「平沼赳夫先生あっぱれなり!」というタイトルで、こう書いている。

「今回誓約書を出した11名はそれぞれ個々人の事情があるから、誓約書の提出についてとやかくいうつもりはない。しかし、平沼赳夫先生一人だけ出さなかったのは本当にあっぱれである。感動した」

   復党と直接の関係が無くなると、声を大にして発言できる、ということなのかもしれない。

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