2024年 4月 25日 (木)

サイバー大学 吉村作治学長インタビュー
社会人の応募者は本当に熱心だ

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    2007年4月、福岡に日本で初めての完全インターネットによる授業を行う「サイバー大学」が開校する。第1期募集では社会人の応募が目立つという。サイバー大学の学長であり、エジプト考古学の吉村作治氏に、サイバー大学設立の意義や応募者の傾向について聞いた。


「社会人の応募者は熱心」と語る吉村作治・サイバー大学学長
「社会人の応募者は熱心」と語る吉村作治・サイバー大学学長

   先月までの第1期募集では社会人の応募が半数を超えていました。志望動機を見ると、仕事に就いてから、資格が必要になった、スキルを身につけたい、という人は少なくありません。なかでも、IT総合学部を志望する女性から、ITの知識を身につけてキャリアアップしたいという気持ちがひしひしと伝わってきます。
   定年を迎える人も、老後の生活を充実してすごしたいという気持ちが強いようです。新卒の高校生の動きは、一般の大学入試が終わってから、本格的に出てくると思っています。
   サイバー大学は年齢や性別、地域のすべてをフリーに、つまり誰でも、どこにいても授業を受けられるのが特徴です。応募者には離島やハンデキャップのある人、病気療養中の人やお金がなくて大学に通えない人などがいて、「入学したい」と切々と訴えています。この大学をつくってよかった、と思いました。
   いま、「大学全入時代」といわれますが、必ずしもそうとは限りません。132万人の高卒者と10万人ほどの浪人生がいるなかで、大学の定員は60万人。つまり、半数は大学に行かない人です。しかし、そのうちの8割は大学に「いけない人」なのです。授業料が高く、通いたい大学までは遠く、下宿などの生活費を捻出できなくて進学をあきらめる人が少なくないのです。サイバー大学は、そういった人のための大学でもあります。

オンラインだから、意見も自由に言える環境に

   サイバー大学は、学んだことを社会に生かすこと、ビジネスに生かすことができる実践教育を行います。ですから、「IT総合学部」ではデータ処理のみを教えるのではなく、そのデータを使って、新たな情報をどう発信していくか、どう社会に利益還元していくのか、「ICT」をビジネスに生かす方法を伝授します。「世界遺産学部」は世界遺産を、どう未来に残して、観光事業や環境保全運動にどう生かしていくのか、を教えていきます。現職の人が学べるのが本学のよさです。世界遺産学部の応募者には旅行会社に勤める方も少なくありません。
   「百聞は一見にしかず」という言葉があります。読み書きだけでなく、インターネットで見聞きして、かつオンデマンドの双方向で学習できる仕組みはインターネットしかありません。実際の授業では、学びやすく、わかりやすく、を心がけています。1回の授業を、15~20分ごとの章に区切っており、忙しい人は仕事の合い間などを利用して、各章ごとに授業を受けることもできます。また学生は、オンラインの掲示板を使って、自分の意見を自由に、気軽に言える環境があります。

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