HPに個人情報誤掲載 大阪府職員のちょっとかわいそうな理由

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   大阪府のホームページに、「長寿社会をみんなで考える」という府の人気企画の資料に代わって、14,000人分の府職員の個人情報が誤って掲載された。規則で禁止されているのに、府職員が他部署の資料を自分のパソコンに保存していたことが事の発端で、府はこの職員について処分を検討している。しかし、この職員にはちょっとかわいそうな理由があった。

   大阪府は2007年4月18日、同日の午後2時から35分間のあいだ、14,000人分の職員の個人情報が誤って府のHPに掲載されたと発表した。個人情報は06年9月19日時点のもので、職員の役職、氏名、生年月日、最終学歴、現住所などが記載されていた。

   府によれば、高齢介護室介護支援課の職員が、「あなたのメッセージをおまちしてます!第43回長寿社会をみんなで考える作品募集」を報道発表するために府のシステムを使ってその手続きを行った。しかし、添付資料の「作品募集」のファイルと誤って、「事務分担表」と題された府職員の個人情報を掲載してしまった。アップして約30分後の18日の午後2時30分頃、外部から同課に「作品募集チラシでなく、職員の個人情報がホームページに出ているのではないか」との通報があり、同課はファイルを直ちに削除。作品募集のファイルを掲載しなおした。

人事業務の後任者が赴任せず、引継ぎが遅れる

「長寿社会をみんなで考える」企画にかわって職員の個人情報が誤掲載
「長寿社会をみんなで考える」企画にかわって職員の個人情報が誤掲載

   「長寿社会をみんなで考える」は、理想とする長寿社会や生き方についての考えをメッセージやイラストで発表するという「ほほ笑ましい」企画。同課によれば、毎年1,000人弱が応募する人気企画だと言う。幸いなことに、誤掲載したファイルのアクセス件数は25件ほどで、悪用などは今のところ確認されていないと言う。しかし、なぜ「ほほ笑ましい」企画の資料に代わって、職員の個人情報が掲載されたのか。そこには意外な理由があった。

   この府職員は2007年3月末まで人事業務を担当していたが、07年4月1日付けで高齢介護室介護支援課に異動してきた。しかし、人事業務の後任者がなかなか赴任せず、この職員が「引継ぎ」として、人事業務を後任者が着任する4月中旬まで行っていた。つまり、規則で他部署への資料持ち出しが禁じられているのにもかかわらず、引継ぎ業務をする必要性から新しい自分のPCに人事関係の資料を移していたようなのだ。そこで、ファイルを誤って選択し、間違えに気づかずにアップしてしまった。

   高齢介護室介護支援課はJ-CASTニュースの取材に対し、

「この職員は中堅ぐらいの年齢。パソコンが全般的に得意というわけではないが、普通にこうした業務はできるはずだった。しかし、異動して日がなかったなど、いくつかのイレギュラーが重なった」

と答えた。また、府職員にとっても、「一方的に『悪い』とか『悪くない』とかなかなか言いづらい」と心中複雑のようだ。

   この職員は、件の事情でファイルの移動が必要だったと説明する一方で、ルールを破ってしまったことについて反省しているという。府は、今後は複数の人で掲載作業をチェックするとしているほか、この職員についての処分を検討している。

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