2024年 4月 28日 (日)

銀行にも株主優待制度 三菱UFJキャラクターグッズ、十六銀行「水」

来店不要なのでコロナ禍でも安心!顧客満足度1位のサービスとは?

青森銀行は県内の特産品をプレゼント

   全国に122ある銀行だが、株主優待制度を導入している銀行はまだ20にも満たない。メガバンクでもMUFGだけ。導入している銀行の場合も、多くは「株主優待定期預金」として適用金利を優遇したり、ATM手数料を割り引きする、といった程度だ。物品を贈るサービスが少ないなかで、青森県のみちのく銀行は「選べるギフト」を、また青森銀行も県内の特産品カタログの中から商品を選択できるプレゼントを実施している。

   ユニークなのは、十六銀行(岐阜県)の「ミネラルウォーター(500ml)1箱・24本」。06年から始めた株主優待制度だが、銀行と「ミネラルウォーター」との関係について同行は、「じつは地元の名水なんです」(総務課)と明かす。岐阜県洞戸の「奥長良川 高賀の森水」は、その水をわざわざ汲みに来る人もいるほど。「都会に住む株主も多く、株主総会後に発送するので、ちょうどいまの時季には喜ばれています」と、好評のようだ。「直接の原因はどうかと思いますが、個人株主も増えています」という。

   親和銀行の事業をふくおかフィナンシャルグループに譲渡する九州親和ホールディングスは、2007年8月29日に開かれる株主総会の承認を経て清算となる。九州親和HDの株主は1株50円程度が手元に戻るが、親和銀行の新たな親会社となるふくおかFGの株主になるためには、別途同社の株式を買わなければならない。清算なのだから当然のことだが、親和銀行が実施していた「株主優待定期預金」の取り扱いもなくなる。

   ふくおかFGは現在、株主優待制度は実施していない。同社は「配当金として利益還元するのが株主にとっても平等でよいと考えている」(広報部)という。業績連動型配当を導入しており、連結当期利益金が250億円以下だと年間7円だが、450億円超だと年間12円となる。同社の個人株主の割合は全体の10%弱で、九州地区の他行と比べても低いほうにあたる。

   銀行はこれまで、「株主優待」という考えが薄かったが、ここ数年の不良債権処理の過程で自己資本の充実のため、顧客に増資を引き受けてもらった経緯があり、銀行の個人株主は徐々に増えてきた。いわば銀行の窮地を救ったのが法人・個人の株主なのだから、「それに報いて」という声が出てきても不思議はない。

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