2018年 7月 23日 (月)

ギョーザ工場で毒物混入説強まる 「疑惑の4日間」に何が起きたのか

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   中国製「「殺虫剤入りギョーザ問題」の原因解明に向けた動きが進む中、日本側の捜査当局は、「中国内で毒物が混入した」との見方を強めているもようだ。現在、「毒入りギョーザ」は、大阪港ルートで輸入されたものと横浜港ルートで輸入されたものが確認されているが、これらの製品はいずれも、10月20日から23日にかけて、製造元・天洋食品の倉庫に保管されていたという共通点があるのだ。この4日間に何が起こったのかに、調査の焦点が集まりつつある。

流通段階で混入した可能性は低い

JTでは製品の回収を急いでいる
JTでは製品の回収を急いでいる

   まず考えられるのが、「畑で農薬が付着した説」だ。ところが、生活協同組合連合会コープネット事業連合が2月1日発表したところによると、千葉市内の被害者が残したギョーザから検出されたメタミドホスの濃度は130ppm。食品衛生法で定められた、農薬が残留する限度を示した「残留基準」はニラで0.3ppm、ニンニクで1ppmなので、基準の数百倍もの農薬が残留していたことになる。そうなると、「畑で付着したものが残留した説」をとるには、あまりにも高すぎる数値だ。

   一方、出荷後の「流通過程で毒物が混入した」という説はどうか。

   製造元の中国・天洋食品の発表では、工場の従業員や機械などは厳重に衛生管理され、段ボールに詰められた上で、出荷時にはコンテナの扉を鉛で封印されるという。コンテナ封印が解かれるのは日本の港の保税倉庫に入ってからで、段ボールについてもJT側は「段ボールは店に届くまで開けることはない」としており、流通段階で混入した可能性は低いと言えそうだ。

10月20日から23日まで同じ工場内に保管されていた

   そうなると、有力視されるのは「工場で混入した説」だ。ここで、「毒入りギョーザ」が輸入された2ルートを振り返っておくと、「大阪港ルート」の製品は、天洋食品の工場で07年10月1日に製造され、1ヶ月後の10月30日に出荷。天津新港を経て11月6日に大阪港に入港している。一方、「横浜港ルート」では、同工場で10月20日に製造され、10月23日に出荷。11月5日に横浜港に入港している。こうして見ていくと、10月20日から23日の4日間、これらの製品は同じ工場内に保管されていたという共通点が浮かび上がってくる。

   一方、「大阪港ルート」では、製品の袋に穴が空いていたのに対して、「横浜港ルート」では製品の袋が空いていない状態で毒物が含まれていたことが確認されている。警察当局では、薬物に含まれる不純物などを分析して「薬物がどこから来たか」を特定する「薬物指紋」に重点を置いて捜査を進めたい考えだという。仮に、「大阪港ルート」と「横浜港ルート」の薬物が全く同一だと判定された場合、「4日の間に、工場の倉庫内で混入」という可能性が一気に高まることになる。

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