三浦に「セレブ御用達弁護士」 実は報酬ゼロという説

   27年前の「ロス疑惑」で逮捕された三浦和義容疑者(60)の弁護人に、マイケル・ジャクソンさんなどの超有名人の裁判を手掛けたマーク・ゲラゴス弁護士が新たに加わることになった。ゲラゴス弁護士は「セレブ御用達の敏腕弁護士」として知られ、弁護士報酬は時給換算で1000ドル以上とも言われる。サイパンで行われた審理では「収入がない」と話したという三浦容疑者に、現地の検事からも「どうやって雇うのか」といった声が上がっている。

「収入がない」三浦容疑者が弁護士費用を支払えるのか

三浦容疑者の弁護人に加わった「セレブ御用達弁護士」のHP

   三浦容疑者の主任弁護人ブルース・バーライン弁護士らは2008年3月7日、弁護団に新たにゲラゴス弁護士が加わると発表した。 バーライン弁護士は、米カルフォルニア州への三浦容疑者の身柄移送手続きを止めるため、シュワルツネッガー州知事の移送命令署名差し止めを行う予定。一方、ゲラゴス弁護士は「私たちは彼が釈放されるために精力的に戦います。というのも彼が拘束される根拠がないからです」と述べており、近く今回の逮捕が違法だとして逮捕状の無効認定の申し立てを行う。

   ゲラゴス弁護士は米国でも「セレブ御用達弁護士」と知られる、超敏腕弁護士。 歌手のマイケル・ジャクソンさんが少年への性的虐待の罪を問われた際にも無罪判決を勝ち取り、女優ウィノ・ライダーさんの窃盗事件でも大幅な減刑に成功している。 ゲラゴス弁護士の事務所「ゲラゴス＆ゲラゴス法律事務所」のホームページには、誇らしげに自分が裁判を手掛けたメジャーリーグのバリーボンズ選手などのセレブリティの事件や、06年にカリフォルニア州の弁護士専門雑誌から「年間最優秀弁護士」に選出されたことなどが記載されている。

   こうしたことからゲラゴス弁護士の弁護料は、かなりの高額とされており、審理で「収入がない」と話した三浦容疑者が弁護士費用を支払えるのかというのが目下のミステリーなのだ。

   複数の報道によれば、国内で三浦容疑者の弁護人を務めた弘中惇一郎弁護士は2008年3月8日、三浦容疑者の支払い能力について「それは一番最初から心配なこと」と述べており、弁護士費用を工面するためのカンパを行う可能性にも言及した。米国では、訴訟費用をカンパで募ることも珍しくはないが、「セレブ御用達弁護士」の費用をそれで賄えるのかは不透明だ。ちなみに、バーライン弁護士は、ゲラゴス弁護士との契約内容については一切明らかにしていない。

「たぶん1件1億円くらいの弁護料取るんですね」

   2008年3月10日の地元紙サイパン・トリビューン（電子版）は、主任検事が、三浦容疑者がどうやってゲラゴス弁護士を雇うことができるのか不思議に思っていると報じている。この主任検事は同紙に対して、「今彼にはすでに4人の弁護士がいるんだよ！」と述べ、サイパンの高等裁判所で行われた審理を見る限り、自分の弁護士を雇う余裕はないはずと述べたという。

   一方、国際弁護士の八代英輝弁護士は2008年3月9日放送のTBS系番組のなかで、

「カルフォルニアってだいたい15万人くらいの弁護士がいるんですよ。これくらい有名な事件だとほとんど無料でやりたい、それだけで自分の名前が上がるからっていう人が多いと思います。このマーク・ゲラゴス弁護士は、たぶん1件1億円くらいの弁護料取るんですね、否認事件だと。でもこの件に関しては、おそらくそんなに弁護料は･･･。実はその前の事件負けてますんで、汚名挽回みたいなところがあるんじゃないか」

と話している。有名事件であるがゆえに、ひょっとしたら弁護料が「タダ」に近い金額である可能性もあるのかもしれない。