2024年 4月 26日 (金)

All Aboutの創価学会記事 「不適切な可能性」と掲載見合わせ

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   総合情報サイト「All About(オールアバウト)」が、公明党創価学会について書かれた記事を「不適切な記事の可能性がある」として掲載をいったん取り消したことが分かった。記事を取り消すのは異例の事態だが、サイト側は、抗議などは特になく、自らの判断で行ったことだとしている。

「確認作業前に誤って掲載された」

いったん取り消されたAll Aboutの記事
いったん取り消されたAll Aboutの記事

   政治解説者が書いた「公明党・創価学会基礎知識2008」。それが2008年8月31日に「All About」に掲載されたものの、わずか1日で突然姿を消した。

   それが公明党・創価学会の記事だっただけに、ネット上で様々な憶測を呼んでいる。

   All Aboutは、各分野の専門ガイドによる解説記事で知られる。今回は、「よくわかる政治」のテーマで、創価学会の成立から国政進出、自公連立などまで党と学会の歴史をつづっていた。前文では、「決してタブーではないはずなのに、この両者の歴史を語った本やサイトは少数。しかし有権者ならしっておくべき、必要最小限の知識をまとめてみました」とその意図を説明している。

   内容を見ると、書籍や学会ホームページ、新聞を参考に、党や学会の内部事情が詳細に描かれていた。例えば、「これからの創価学会と公明党」では、公明党が創価学会なしではやっていけないと述べ、最高実力者の池田大作名誉会長が、80歳を迎えても後継者はおらず、本人も副理事長の長男の世襲にも反対していると言われるなどと紹介している。

   記事は、しばらく取り消された状態だったが、9月2日になって、編集部が記事のあったページで事情を説明する一文を載せた。「確認作業前に誤って掲載された」ため一時非掲載にしたとして、「現在確認作業を行っておりますので、いましばらくお待ちください」としている。

公明党・創価学会への配慮は全面否定

   サイトを運営するオールアバウトの広報部では、いったん記事を取りやめた理由について、「不適切な記事の可能性がありますので、一時的に掲載を見合わせました」と説明する。記事のどの部分かについては、「全体の流れが不適切とみて内容を確認しているところです」と話した。

   ただ、公明党・創価学会への配慮については、全面否定した。また、抗議などについても、「現時点で当社への問い合わせは一切ありません」としている。記事をどうするかは、「掲載しないこともありますし、修正ならそれを明記して掲載します」という。

   広報部によると、同社では、ガイドが責任を持って記事を自ら掲載できるようにしており、今回の記事もガイドが自らの判断で掲載した。ところが、掲載後に、編集部で確認し、内容が不適切な可能性があると判断した。「まれに不適切な記事が上がることがありますが、あまりないケース」だとしている。

   一方、記事を書いた政治解説者は、08年8月末でAll Aboutのガイドを辞めている。これについて、広報部では、「理由は自己都合で、今回の記事とは何ら無関係です」と説明している。

   予備校講師もしているこの政治解説者は、記事がいったん取りやめになったことについて、「理由は考えられなくもないですが、よく分かりません。編集権は、向こうにあります。解釈の違いで、そんなに大きな問題ではないと思います」と話す。ガイドを辞めたことについては、「政治は微妙な問題があり、もう少し突っ込んだ記事をほかの媒体に書こうと思いました。トラブルなどはありません」としている。

   今回の記事について、公明党の広報担当者は、「読んでおりませんので、お答えできません。申し入れなども一切していません」と言い、創価学会でも、「こちらで記事を書いたものではありませんので、分かりかねます」とだけ話している。

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