2019年 1月 22日 (火)

日本のゲーム産業は巻き返せるのか 世界シェア20%落ち込みの衝撃

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   世界を席巻していた日本のゲーム産業に異変が起きている。欧米のゲームメーカーの台頭が著しい一方で、日本のゲームソフトは売れない状況になっている。3年前からゲーム市場の世界シェアも急激に低下している。現在は推定で20%程に落ち込んでいるという。専門家は「今後はゲーム会社だけではなく、テレビ業界、アニメ業界などが横断的にスクラムを組んで攻めに行かなければシェアの縮小は続く」と危機感を募らせている。

ゲーム化権押さえられ身動き取れない状況

   エンターブレインの調査によると、2007年のゲームコンテンツ市場(家庭用ソフト・オンライン・携帯電話ゲーム・PC ゲーム)は、04年に比べ北米が約2倍の1 兆3269 億円、欧州も同2倍以上の1 兆2144 億円になった。それに対し、05年に日本から海外へ出荷したソフトの金額合計は、業界団体のCESA(コンピュータエンタテインメント協会)調べで、前年比8.7%増の約2528億円、06年は43%増の3629億円、07年は54.3%増の5600億円だった。ただし、07年は任天堂の「DS」「Wii」用ソフトの人気に支えられたもの。ゲームの専門家によれば、ここ5年間は、大手ソフトメーカー6社の売上げに占める海外売上高比率はほぼ横ばいの20%。ハードと合わせても、全世界に占める日本の市場シェアは20%にすぎないと推定している。「ファミコン」や「PS」が出た当時の圧倒的シェアとは様変わりしているのだ。

   ゲーム業界に詳しい野村証券シニアアナリストの桜井雄太さんは、日本のゲームメーカーがふるわない原因について(1)得意としていたRPG(ロール・プレイング・ゲーム)やシミュレーションゲームは欧米で人気が低いこと(2)日本国内で利益が上げられることにあぐらをかき、海外展開で「油断」が生じたためだ、と分析する。そして、欧米でゲームビジネスを積極的に展開しようとしても、今や身動きが取れない悲惨な状況になっているというのだ。

   例えば、欧米ではアメリカンフットボールやサッカーといったスポーツゲームや、「スパイダーマン」など映画を題材にしたゲームが人気だが、スポーツ団体や選手、人気映画のゲーム化権利はすでに押さえられていて、新規参入は難しくなっている。また、アメリカではゲームソフトは大手量販店で販売されるが、そうした店舗の棚も押さえられ、棚の5%程度しか日本のソフトは店頭に並ばないのが現状だという。 もちろん「ポケモン」などの任天堂のゲームや、コナミの「メタルギアソリッド」、カプコンの「バイオハザード」といったシリーズは大ヒットしたが、全体から見るとヒットしたタイトルは少数でしかない。

   ソニーのゲーム機「プレイステーション」が登場した1994年当時、三次元CGでゲームを作る技術では、日本メーカーが他を圧倒していた。アメリカではゲーム機「3DO」が登場するが、良質なソフトが不足し程なく消えていった。その後、日本のゲーム機は「サターン」「PS2」「ニンテンドー64」が相次いで発売され世界を席巻。「テレビゲームは日本の文化」とまで言われるようになった。しかし、世界のゲーム産業の勢力図が変わる。米国で、2003年にテレビゲーム売上げがハリウッド映画の興行収入を2年連続で抜いたのがきっかけだった。

「映画よりもゲームの方が儲かるとわかった。それでハリウッドやシリコンバレーで働いていた才能がどっとゲーム業界に流れてきた。マイクロソフトのゲーム機『X-box』も登場し、アメリカのゲーム産業の成功は、ハリウッドとシリコンバレーの連合軍の勝利のようなものです」(桜井氏)

   この間の日本メーカーは任天堂の「DS」「Wii」の成功で収益が向上。07年は国内家庭用ゲームのハードとソフトを合わせた推定販売金額が過去最高の6769億円を記録した。ところがその時には危機が忍び寄っていた。世界に目を向けるとシェアは確実に下がっていたのだ。

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