2024年 4月 27日 (土)

「殺人でもこんなに重くない」 識者も驚く福岡ひき逃げ高裁判決

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弁護士「強い違和感を感じる」

   今回の高裁判決は、ネット上などでは受けがよい一方、司法関係者の間では、戸惑いが広がっているようだ。

   産経新聞の2009年5月15日付記事では、交通事故裁判に詳しい高山俊吉弁護士が「非常に問題の多い判決で強い違和感を感じる。厳罰化をにらんだ結論ありきの判決ではないか」と言っている。

   メディアコメントも多い日大大学院法務研究科の板倉宏教授(刑法)は、判決について、「25年いっぱいの懲役刑はありえないことですが、それでも、かなり厳しい判断だと思います」と感想を話す。

   この事件は、結果的にひき逃げしたとしても、殺すために故意に追突したという殺人案件ではない。板倉教授は、「殺人でも、こんなに重くなりません。懲役10数年になることが多いです。傷害致死3人でも、懲役20年はなかなかありません。遺族や市民の処罰感情を反映したものでしょうが、自動車の事件に限って重い感じがします。(高裁は)危険運転致死傷罪を適用する前提で事実認定したとしか思えませんね」と言う。

   被告側は、高裁判決を不服として上告する方針。しかし、板倉教授は、「最高裁で判決がひっくり返るケースは、あまり多くありません。懲役20年より減刑される可能性がないわけではありませんが、今回は被害者の数が多いので、そのままの量刑になる可能性が強いでしょう」と話している。

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