2024年 4月 20日 (土)

酒井若菜の「泣ける」ブログ 「アノ恩人への感謝」が評判に

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   タレントの酒井若菜さん(29)のブログが評判を呼んでいる。演出家のテリー伊藤さん(59)がしてくれたことを語る内容が、「泣かせる」というのだ。そして、それを伝える文章の上手さ、雰囲気もうけている。

   話題となっているのは、酒井さんが2009年11月23日に書いたブログ記事「心がおぼつかない夜に」だ。なかなか寝付けなかった数か月前のある夜、たまたまつけた深夜のNHKテレビ番組がきっかけで、思い出すことがあった。

黒子役に「あなたはどう思う?」

   テレビ番組では、ファッションデザイナーが作った洋服を審査する場面が流れていた。この時、ある審査員が「良かったな。ほんとに、良かったな」と何度も声をかけているのを見て、もらい泣きしてしまった。「私もこの人に、良かったな、と言われたことがある」と思い至ったからだ。その人物こそ、演出家のテリー伊藤さんだった。

   酒井さんは「今となってはご存知のかたは少ないと思いますが、私の芸能界の育ての親は、テリーさんです」として、いくつかのエピソードを語りはじめる――。

   エキストラの仕事と平行して、グラビアの仕事を始めたばかりの10年前のことだ。テリーさん司会の深夜番組で「番組アシスタント」になることが決まった。その仕事は収録中、ホワイトボードにメモを記載したり、資料を配付したりする、いわば「黒子」役である。基本的にはテレビに映ることもない。黙々とホワイトボードに向かう収録が続いていたのが、ある日突然、テリーさんは「あなたはどう思う?」と話をふってきたのだ。

   話をふること自体、あり得ないことだった。ところが、自分なりの考えを述べる酒井さんを気に入ったテリーさんは「今日から、若菜の席は、俺の隣りな」「この子、面白いよ。間違いないから」と勧めてくれた。その結果、MCアシスタントとして起用されることになったのだ。「そんな例、いまだに聞いたことありません」。周囲のスタッフも戸惑ったほどだったらしい。

「文章がきれい」「泣いたよ」

   これを機に、出演する番組も増えた。当時は実に、テレビの仕事9割が「テリーさんのおかげ」。そのためか、「愛人疑惑」も囁かれたのだとおどけるが、電話番号さえ交換していなかったそうだ。番組では、自分から発言できないでいると、「若菜はどう思う?」と聞いてくる。自分の意見には皆が首をかしげたというのに、彼だけは「分かる!」「そうか!」「なるほど!」と必ず肯定してくれて、「若菜が言いたいのは」とフォローまでしてくれたと明かす。

「10代のアイドルに求められるのは、昔も今も変わらず現代っ子感。当時の今どきといえば、ガン黒のコギャル。一方私は黒髪の色白。しかも利口じゃない。番組から求められる要素なんて一つも持っていない。でも、テリーさんは『面白い、面白い』と言ってくださいます」

   その後も、女優の仕事を始めると、ラジオ・テレビを通じてエールを送ってくれた。お礼を言うと、本人は「当たり前のことを言っただけだよ。(好きな女優は)酒井若菜に決まってんだろ」「よく頑張ってるな。いいぞ」と相変わらず優しく、声をかけてくれるのだ。この時はちょうど、仕事がうまくいかない時期で、涙が止まらなかったという。

   いずれにしろ、深夜番組の一件から溢れるように出てきた思い出は、芸能人ブログでは異例とも言える長文、4162文字に及んだ。この記述は公開後すぐさま「はてなブックマーク」で反響を呼び、1000件近くがブックマークされている。書き込みには、「職場で昼間から涙でました」「人を育てるってこういうことか」「頑張っているひとをひとは見てくれている。がんばらないと」「いい話だー。泣いたよ」とエピソードの面白さがうけた。

   一方で、酒井さんの文章がいいという評判もあり、「タイトルがすでにいいもんな」「文章がきれい」「こんなに文才があるとは知らなかった」。また別の人は「率直な文体が気持ち良い。こういう話が聞けるようになったのは、本当にブログの凄いところだと思う。一気に芸能人が身近に感じられる」と書いた。酒井さんの文章が、ブログの面白さを改めて示してくれたようだ。

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