2024年 5月 2日 (木)

ゆうパックとの統合解消? 日本郵政のペリカン便買収実現か

「なぜこういう経営判断がされたのか、理解に苦しむ」

「この問題については、考え方は3つしかない。一つは、いまのプロジェクトをそのまま続ける。もう一つは一部の新聞で報道されたように、子会社してやる。3番目は、精算してやめてしまう。この3つの方法しかないわけですが、いまお願いしているのは『原点に立ち戻って、ゼロの視点で、このうちのどれがいいかを真剣に検討してくれ』ということです」

   JPエクスプレスは09年9月の中間決算で、純損益で248億円の赤字を計上。資金繰りも危うい状態になっているため、11月26日には親会社の日本郵便の臨時取締役会が、100億円を上限した緊急融資を決めたばかりだ。いまは日々、赤字を垂れ流している状態。斎藤社長もその点を認め、「一刻も早く結論を出したい」としている。

   しかし、日通との提携を一方的に解消すれば多額の違約金が発生する可能性もある。そのようなことから、斎藤社長の口からは「前の経営陣から受け継いだ、私にとって最大の難題」という言葉がもれた。また「このプロジェクトは非常に性急に進められた」「なぜこういう経営判断がされたのか、理解に苦しむ」と、西川前社長の経営責任を問うかのような発言も飛び出した。

   斎藤社長の真意はどこにあるのか。郵政問題に詳しいジャーナリストの町田徹さんは会見のあと、

「おそらく日通との統合を解消すると高い違約金を払わなければいけないので、JPエクスプレスを吸収するのと自前の営業でやっていくのと、どちらがコストをかけずに問題を解消できるのか悩んでいるのではないか。また、前経営陣の経営判断について『理解に苦しむ』と言っていたが、西川前社長たちの経営責任をどう追及していくのか。JPエクスプレスの問題は、その橋頭堡になる可能性もある」

と話していた。

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