2024年 4月 25日 (木)

2010年は3Dテレビ元年 最大の不安はソフト不足

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   2010年4月21日に3D(三次元)テレビを国内で初めて発売するパナソニックと6月発売のソニーに続き、液晶テレビ国内最大手のシャープが3Dテレビを10年夏に発売すると発表した。東芝もこれらのライバルに対抗する形で、これまで今秋としていた発売時期を今夏に前倒しして、3Dテレビ市場に参入すると表明。

   「3D元年」とされる今年は、パナソニックを先頭に主要メーカーが3Dテレビでしのぎを削ることになる。しかし、3Dコンテンツが一部の映画などに限られる現状では、電機メーカーの思惑通りに3Dテレビがユーザーに受け入れられるか不透明な部分も残る。

シャープは世界初の「4原色技術」を開発

   立体的な映像が楽しめる3Dテレビは、韓国サムスン電子とパナソニックが先行する形で北米で既に発売。サムスンが本国で2月に発売したのに対し、日本国内ではパナソニックが4月21日発売するのが国内初となる。パナソニックは北米に続き、大型のプラズマ方式の3Dテレビを国内で一斉に発売。ソニーは6月に液晶パネル方式の3Dテレビを投入する。

   先行するこの2社を黙って見ていられないのが、液晶テレビ国内トップのシャープ。従来の液晶パネルは赤、緑、青の3原色の組み合わせで色を表現していたが、シャープはさらに黄色を加えた世界初の「4原色技術」を開発。3原色に比べ、より鮮明でカラフルな立体画像を表現できるという。

映画、音楽、スポーツの3Dソフト増えるのか

   現在、国内の液晶テレビメーカーで、基幹部品の液晶パネルを自社で開発し、生産しているのはパナソニックとシャープだけだ。ソニーはシャープと共同出資で大阪府堺市に生産工場を建設し、液晶パネルを調達しているが、韓国など海外メーカーからも液晶パネルを調達している。

   シャープは新たに開発する4原色技術の3D用液晶パネルについては、ソニーはじめ他社には当面、供給しない方針で、ライバルと差別化を図る考えだ。

   パナソニックやソニーが発売する3Dテレビの気になる店頭価格は、50型前後で40万円を上回るとみられ、デフレで値下げ競争に悩む電機メーカーにとって、3Dテレビは富裕層を狙える格好の売れ筋商品になると期待されている。

   しかし、3Dテレビを購入しても、当面は3Dで視聴できるコンテンツは映画「アバター」など3D対応作品に限られる。ソニーなどは「映画、音楽、スポーツなどの3Dソフトは今後、拡大していく」と見ており、ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコム(J:COM)は3D対応の送信サービスを始めたが、番組数は限られている。通常の民放やNHKなどの地上デジタル放送が、いつ3Dに対応するのかもわからない。3D番組が増えなければ、3Dテレビは宝の持ち腐れとも言え、対応のコンテンツの普及度が普及の鍵を握るのは間違いない。

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