2024年 5月 4日 (土)

高速新料金6月実施不可能 スタート全くめど立たず

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   政府が2010年6月から予定している高速道路の新料金制度の導入が、いよいよ難しくなってきた。

   現行のETC搭載車の「休日1000円」から「一律上限2000円」にする改正案は、すでに国会に提出されているが、政府・民主党が「政治とカネ」や沖縄・普天間基地の移設問題などで揺れていることや、法案を審議する衆院国土交通委員会でも日本航空問題の集中審議や北朝鮮船舶の入港制限問題などが優先されていて、「宙ぶらりん」の状況だ。

「いつ審議に入るのか、わからない」

高速新料金「6月実施」はもう無理?
高速新料金「6月実施」はもう無理?

   国会会期末は2010年6月16日。あと1か月を切って、国土交通省も気を揉んでいる。法案が通過しても、ETCシステムの改良などの準備で1か月ほどかかるからだ。

   当初、国交省が描いていたスケジュールは、5月中旬にも法案を通過させ、6月20日ごろには実施したい考えだった。これが大幅に遅れ、現在は「いつ審議に入るのかも、わからない」という。

   前原誠司・国土交通相も5月初旬、新料金の導入時期が遅れそうなことを示唆していた。

   国交省は「仮にきょう法案が成立したら、なんとか6月実施には間に合います。しかし1日1日と遅れれば、その分遅れていきますから、(6月導入は)難しいと言わざるを得ません」と話す。

継続審議なら秋以降にずれ込む

   高速道路の新料金は、現行ETC搭載車に限定している「休日1000円」を、ETC搭載車に限らず一定の走行距離を超えた場合の上限料金を「2000円」とするもの。軽自動車は1000円、トラックなどの大型車は5000円になる。

   また、夜間や通勤などの時間帯割引や大口・多頻度利用割引、ETCマイレージなどの制度を廃止する。

   そのため、改正案は一部の区間では実質的な「値上げ」になるので、これには「身内」の民主党内からも反対の声がある。審議に入っても難航は必至で、継続審議あるいは廃案の可能性すらある。

   継続審議になれば、秋の臨時国会での審議に「先送り」。廃案ならば、法案を再提出するのでさらに遅れることもある。新料金の導入は当面見合わせとなり、現行の「休日1000円」や夜間割引などの適用がそのまま継続されることになる。

   一方、中央自動車道の大月ジャンクション~須走や中部横断自動車道の双葉ジャンクション~増穂など、交通量の少ない地方路線を中心とした全国の37路線50区間、1626キロメートルで実施する「高速道路無料化の社会実験」については、国交省は「6月中にも実施される見通し」としている。ただ、「具体的な実施日はまだ決まっていない」という。

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