2024年 5月 3日 (金)

煙出ない「新型たばこ」 売れ行き出だし好調

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   「火を使わず煙が出ない」との触れ込みで発売された新型たばこの出足が好調だ。「嗅ぎたばこ」と呼ばれるタイプのものを、日本市場向けにアレンジしたもので、「周囲に迷惑をかけない」という点もアピールポイントのようだ。そのせいか、出だしから売れ行きは好調らしい。

   日本たばこ産業(JT)が2010年5月17日、無煙たばこ「ゼロスタイル・ミント」を東京都内で発売した。国内で流通しているたばこの大半が「紙巻きたばこ」だが、今回発売されたのは、主に欧米で使用されている「嗅ぎたばこ」の一種だ。葉たばこを粉にした上で、メンソールと混ぜて鼻から吸引したり、歯ぐきに塗ったりして、たばこの香りを楽しむ。

タールはないが、微量のニコチンを含む

たばこの葉がつまったカートリッジ(下)をプラスチックのパイプ(上)に入れて吸う仕組みだ
たばこの葉がつまったカートリッジ(下)をプラスチックのパイプ(上)に入れて吸う仕組みだ

   だが、これらの楽しみ方は日本の消費者にはなじみがないため、JTは「たばこの葉をカートリッジに詰める」という独自の方法を開発。日本市場に新方式を浸透させたい考えだ。

   J-CAST記者も、実際に試してみた。千代田区麹町のコンビニエンスストアで購入した「ゼロスタイル・ミント」(300円)の箱には、

「かぎたばこの使用は、あなたにとって口腔がんの原因の一つとなり、心筋梗塞・脳卒中の危険性を高めます」
「未成年者の使用は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます。周りの人から勧められても決して使用してはいけません」

と大きく書かれている。「無煙たばこ」にはタールは含まれないが、微量のニコチンを含んでいるといい、「たばこはたばこ」だということを強調する文面だ。

   箱を開けると目に入るのが、プラスチックのパイプと、1本ずつアルミ容器で密封されたプラスチック製のカートリッジ2本だ。封を切ると、タバコ独特の香りが少し感じられる。このカートリッジを、丁度ボールペンのキャップを付け外しをするような要領で、パイプの中に収納。パイプについた吸い口から息を吸い込むと、はっか特有の味が口の中に広がる、といった具合だ。

JALはOK、ANAはNO

   煙が出ないのはもちろん、匂いが隣に広がるということも、ほとんどないと言って良さそうだ。JTによると、「1本のカートリッジで半日から1日程度楽しめる」とのことで、詰め替え用のカートリッジも4本400円で販売されている。

   5月18日現在の売れ行きは比較的好調なようで、前出のコンビニでは、「1人1箱まで」との制限が設けられていた。JTのIR広報部では、特に対外的な販売目標数は掲げていないとしながらも、

「正直、想定以上ですが、まだ発売されて1日なので…」

と手応えを感じているようだ。

   この「新型たばこ」をめぐっては、交通機関でも対応が分かれている。例えば日本航空(JAL)が「匂い・煙がないし、電子機器でもない」として機内での使用を認める一方、全日空(ANA)では使用を認めていない。「分煙が常識」とも言える飲食店やオフィスでも、今後「新型たばこ」の扱いについて議論が起こることになりそうだ。

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