2021年 5月 13日 (木)

東国原知事VS記者団 「ケンカ」の一部始終

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   口蹄疫の拡大が続いている宮崎県で、東国原英夫知事が記者会見で「非常事態」を宣言した。会見では、感染地域内での全頭殺処分に踏み切るタイミングについての質問が集中。「検討中」という言葉を繰り返す知事と、具体的なタイミングを知りたい記者とが言い合いになり、ついには知事が激昂して席を蹴ろうとする一幕もあった。いったい、どんなやり取りがあったのか。

   知事の発言が飛び出したのは、2010年5月18日に約1時間にわたって行われた定例会見だ。記者からは多数の質問があったが、その全てが口蹄疫問題に関連したものだった。

やり取りヒートアップ、知事は何度も机をたたく

   冒頭の知事の発言では、約7分30秒にわたって、

「懸命の防疫措置を講じてきたが、拡大を止められない。このままでは、本県畜産が壊滅することはもちろん、隣県、九州、全国にも感染が拡大することを否定できない事態」

などと、非常事態宣言を発令した経緯について説明。宣言は、感染地域とその周辺地域では、農家以外の人に対しても不要不急の外出を控えるように求めるもので、記者からも宣言の内容や位置づけについての質問が相次いだ。

   宣言は、現段階では「お願い」ベースだといい、西日本新聞記者の

「『(消毒のための)薬剤を(県が)配ることは考えていない』というのは薬が足らないということか」

という質問に対しては、知事は

「まだ初期的だということ。今後検討していかないといけない」

と答えた。これに反発したのは南日本新聞の男性記者で、会見が始まっておよそ22分が経過した時点で、

「『非常事態にレベルがある』という話は初めて聞いた。非常事態そのものではないのか」
「このまま今の方法を続けるのか、ワクチンなのか、それとも一定地域の中での強制(殺)処分なのか。検討しているか」

などと質問。これに対して、知事は

「検討しています」

と回答したのだが、その検討内容について、約4分間にわたって、押し問答が続いた。記者は、殺処分などの判断を行う主体は知事だということを指摘する一方、東国原知事は、判断には政府や農家、地元自治体との協議が必要だということを強調。議論は平行線をたどった。

   書き起こすと、ざっと、こんな具合だ。

知事「法的には(判断する主体は)知事ですよ、確かにそうですよ、でも国の協力がなかったら、いいですか。全頭殺処分って、いくらかかるって知ってますか?」
記者「いや、だから、今、お金のことを言っていてもしょうがないんですよ。止めないといけない」
知事「しょうがなくないんですよ、やらなきゃいけないんですよ。慎重にやらなきゃいけないんですよ、地元の対策も、同意も得なけりゃいけない。手塩にかけた全頭(を処分)、もしやるとしたらですよ。じゃないですか?」
記者「そのとおり」
知事「それを簡単に…」
記者「簡単に言ってない」
知事「簡単に言ってますよ!」
記者「言ってない、言ってない」
知事「相当な覚悟が必要なんですよ!これは」
記者「ですから、考えているかどうかを聞いているんです」

   この段階で、すでに「言い合い」状態だが、さらにやり取りはヒートアップした。知事は何度も机をたたいていた。

記者「じゃあ今のままで(殺処分数が)20万いったらするんですか?」
知事「だからそのポイントを今検討している。どこになったら非常事態というか、踏み込んだ対策をするか検討してるんです」
記者「してください」
知事「だからしてるんです。してるって言ったのに、あなたが『してるんですか』って。してますって!」
記者「『国が、国が』っておっしゃるから」
知事「『国が』って言ってません。協議をしないと、これはねえ、パンデミック、伝染で、いいですか、もう宮崎県だけの問題じゃないですよ。ですから…」
記者「いや、そうですけども、宮崎県のことだから、宮崎県の知事がリーダーシップを判断しないといけない」
知事「やってるでしょう。やってますよ、検討してますよ」
記者「じゃあ、あまり『国が国が』って言わないでくださいよ」
知事「『国が国が』って、国と協議をしないといけない。市長村とも協議をしないといけない。地元の皆さんとも意見交換しないといけないじゃないですか!私独断で、『ハイ、やりますやります』って。それは現場を知って、現場の人たちと話をしなきゃ分からないでしょう?それ、分かってくださいよ。プロでしょ?あなた?」
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