2024年 5月 2日 (木)

「プリン投げ」で暴行罪 どこからが犯罪なのか

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相手にすごんでいたり、逃げたりした場合

   コンビニ店内で、男は、レジに行く途中で手に持っていたプリンを落とした。プリンは、ふたが破れて、中身も少し出ていた。男は、このプリンを棚に戻し、新しいプリンを取って再びレジに向かった。店側に謝ろうともせず、知らんぷりしていたという。

   ところが、このことに気づいた店長が、落としたプリンを持ってレジに行き、「こちらはどうされますか」と聞き、弁償などを求めた。しかし、男はすごんだ言葉を口走りながら、落とした方のプリンを取っていきなり店長の腹部に投げつけた。新しいプリンなどは買うと主張したが、店長が「結構ですから」と言うと、プリンなどを置いて出て行った。

   この後、ほかの客とみられる男性から110番通報があり、駆けつけた松山東署員がプリンを投げた男を見つけて事情を聞くと、容疑を認めたという。

   同署の副署長は、暴行罪になった理由について、「怒ったり、悪ふざけだったり、逆ギレしたりしている状況があるからです」と説明。逮捕したのは、「現場から逃げており、逃亡の恐れがあったから」としている。男の実名で報道発表したが、マスコミによって実名・匿名が分かれた。

   とすると、飲み屋で怒って食べ物を友だちに投げた場合なども、暴行罪に問われるのか。また、スポーツ選手の同意もなく、お祝いでパイを投げつけたりするのは悪ふざけになるのか。

   板倉宏日大名誉教授(刑法)は、こう言う。

「プリンを投げつける行為そのものは、確かに暴行罪になります。しかし、投げつけただけでは、逮捕までするのはおかしいでしょう。被害者がいいと言っている場合もあるからです。逮捕がありえるのは、相手にすごんでいたり、逃げたりした場合などがあるときです。だから、ケースバイケースと言えますね」
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