2024年 4月 19日 (金)

九州新幹線長崎ルート立ち往生 国内初の新型電車、速度目標達成できず

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   九州新幹線長崎(博多-長崎間)ルートでの導入に向け開発が進められているフリーゲージトレイン(FGT、軌間可変電車)について、国土交通省 の技術評価委員会が2010年9月初旬、車両開発だけでなく、レールの改良も必要だとする結論をまとめた。急カーブの走行で速度目標が達成できなかったためだ。

   長崎ルートは2018年の開業を目指しているが、FGT開発にケチがついた形で、開業に影響が出る可能性が強まっている。

急カーブでは現行の特急より10~40キロ遅い

   FGTは、線路の幅が異なる新幹線と在来線の双方の軌道で運行できるよう、車輪の間隔を自在に変えられる電車。長崎ルートは新幹線と在来線を同じ車両が走る国内初の方式を目指しており、鉄道建設・運輸施設整備支援機構がFGT開発を進めている。

   これまでの走行試験では、在来線の直線区間で最高時速130キロを達成したほか、新幹線区間でも同270キロの目標をクリアした。しかし、在来線の急カーブでは現行の特急より10~40キロ遅い時速でしか走行できず、現行特急と同じスピードで走れるという目標を達成できなかった。このため技術評価委は車両と同時にレールの改良が不可欠であると判断した。

   FGTの車両は構造的な問題から従来車両より重い。急カーブの走行で目標速度に達しなかったのは、重さがレールに負担をかけるためでもあり、今後は車両のいっそうの軽量化や小型化に加え、レールの継ぎ目を減少させるなどの改良が必要になるという。

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