2024年 5月 4日 (土)

「尖閣海域航行を常態化させる」 中国漁業監視船が日本側「挑発」

「来たいと思えば、毎日でも来られる」

   中国側と日本側のやり取りも、中国側の領土問題に対する立場を強く反映している。日本側が、「いつ、この海域を離れるのか」と聞いたところ、中国側は

「釣魚島は中国固有の神聖な領土で、今後、この海域での航行を常態化させる」

と反発。「常態化」の意味を問われると、

「来たいと思えば、すぐ来られる。毎日でも来られる」

と開き直ったという。この中国側の答えには、「日本側は、しばらく言葉につまった」という。

   記事は、船団が中国貨物船から

「釣魚島は我々の領土で、漁業機構は恐れる必要はない。我々はあなた方を支持する!」

という応援の声を受ける場面で締めくくられている。

   ただし、中国メディアがこの種のルポを掲載するのは、初めてではない。衝突事件直後の9月19日には、「環球時報」が「魚政202」の同乗ルポを掲載。日本側が水域から離れるように求めるのに対し、中国側が

「釣魚島は、昔から中国領だ。従って、我々は中国領海をパトロールしている。水域から出て、中国船に対する違法な嫌がらせはやめろ」

などと反論する様子が報じられている。

   いずれのケースも、中国側が尖閣諸島の領有権を主張していることを、国内向けにアピールし、日本をけん制する狙いもあるものとみられる。

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