2024年 3月 19日 (火)

小麦にコーヒー、そばも高値 天候不順で製品値上げラッシュ

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   小麦にコーヒー、そばと農産物の高騰が目立ち、食品メーカーは相次いで値上げに踏み切る。

   製パン最大手の山崎製パンは主原料の小麦粉などの価格が高騰していることから、2011年7月1日出荷分からパン製品と一部の和洋菓子の価格を平均5%引き上げる。

   コーヒー豆の相場も13年ぶりの高値。すでに3月からコーヒー製造・販売のキーコーヒーが家庭用・業務用豆の出荷価格を平均15%引き上げた。外食の日本マクドナルドは6月24日から、「プレムアムローストコーヒー」のSサイズを20円値上げして140円で販売。スターバックスコーヒーも一部の商品を値上げするなど、消費者にも影響が広がっている。

小麦、世界的な干ばつ被害で高騰

小麦価格の上昇で、パンも値上げ
小麦価格の上昇で、パンも値上げ

   山崎製パンの値上げは227品目に及ぶ。小麦の使用比率が高い食パンは7%(1斤10円程度)、菓子パン類は148品目で平均5%値上げする。

   4月に、パンの原料となる小麦粉をつくる製粉メーカーが業務用小麦粉を6月中旬から値上げすることを発表。引上げ率は10%程度で、今回の値上げはその分を消費価格に反映した格好だ。

   小麦の価格は、政府の引き渡し価格によって決まる。小麦粉をつくる製粉メーカーにしても、引き渡し価格が2010年10月の改定時と比べて18%(5銘柄平均1トンあたり8910円)引き上げられたことに対応したものだ。

   小麦の国際価格は、一大産地のロシアが干ばつ被害の影響から輸出禁止に踏み切った2010年8月以降から上昇。これにオーストラリアの洪水被害などが追い討ちをかけて急騰した。11年1月下旬には米シカゴ商品取引所で1ブッシェル(約27キログラム)9ドルに迫る、約2年5か月ぶりの高値水準を付けた。

   最近は欧州でも干ばつ被害に見舞われており、なかでもフランスがひどい。欧州産小麦はまもなく捻実期を迎える。そうした中で雨が降らず、立ち枯れになる小麦もあるほど。干ばつ被害は、さらに米国にも広がっている。

   ロシアが穀物の輸出禁止を解くのは7月の予定。それによって、ようやく落ち着きを取り戻しそうだった小麦相場だが、欧州や米国の干ばつ被害でなお不安定な状況だ。

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