2024年 4月 30日 (火)

【置き去りにされた被災地を歩く】第3回・栃木県那須町
風評払拭めざし「正しい情報発信」  農家と連携、食と観光の「安全」もPR

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胸張って「大丈夫」とアピールしたい

   協会は2011年10月、地元のNPOなどとともに「那須元気プロモーション協議会」を結成。観光や農業に従事する人たちが、食と観光の安全をアピールするために力を合わせ、交流サイト「フェイスブック」やブログで情報を発信している。キャラバンを組んで、外部にも積極的に出向く。試験的に観光と農業を結びつけるような取り組みも、アイデアとして出てきた。那須へ来る動機づけとして、農業体験をしてもらおうというのだ。実体験を通して「那須の食材は安全」ということを分かってほしいのだという。

   茅野さん自身、ペンションを経営するうえで食の安全を観光客に「保証」しなければならない。もちろん、契約する農家では線量を計測し、人体に影響がないとされる野菜や果物を仕入れている。それでも「大丈夫だろうか」と心配する客はいるだろう。「一気に安心を回復させる特効薬はありません。とにかく私たちは、正しい情報を誠実に出し続けること。本当に安全であれば、胸を張って『大丈夫』とアピールしたいです」。

   震災から1年が過ぎ、「被災地に行って元気づけよう、応援しよう」という機運が高まっていると茅野さんは感じているという。

「ただ今は、東北道で那須を通過して東北の方に向かう人が多い。東北へ行く前に那須へ立ち寄ってもらうためにどうすべきか、さらに我々は知恵を絞って行動しなければなりません」
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