2018年 7月 19日 (木)

キヤノンも9月に「ミラーレス」参入 デジカメ戦国時代、勝者はだれか

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   国内のデジタルカメラ市場をけん引している「ミラーレス一眼」と呼ばれるジャンルに、デジタルカメラで世界トップシェアのキヤノンが2012年9月に参入する。ミラーレスはコンパクト型より高性能ながら、デジタル一眼レフカメラよりは割安でブログに写真投稿する人などに人気を呼んでいる。

   今や一眼レフとミラーレスを合わせた国内のレンズ交換式デジカメ市場では、ミラーレスは半数近くを占める。キヤノンとしても無視できない規模に拡大したため参入を決めたもので、競争は激しさを増しそうだ。

軽くて小さく安い

満を持して発売するキヤノンのミラーレス一眼「EOS M」
満を持して発売するキヤノンのミラーレス一眼「EOS M」

   ミラーレスで主要メーカー中、最後発のキヤノンが投入するのは「EOS M」(レンズなしの本体価格6万9800円)。フィルム時代からのブランド力を誇る「EOS」シリーズとして満を持しての発売だ。アダプターをつけることで60種類以上のレンズが装着可能。「コンパクト型で物足りない層やデジタル一眼レフのサブカメラとしての購入を期待する」(キヤノン)という。

   ミラーレスはファインダーに光を送る反射鏡(ミラー)などを組み込まないため、軽くて小さいのが特徴。「EOS M」の本体重量は262グラムで通常のデジタル一眼レフの半分ほどの重さだ。スポーツをする人など動きの速い被写体の撮影などはデジタル一眼レフに及ばないが、レンズ交換式でもあり、コンパクト型よりは高度な撮影が可能だ。2008年にパナソニックが世界で初めて商品化し、オリンパスやソニーなども続々と投入。昨年10月にはキヤノンとともにデジタル一眼レフ市場を引っ張るニコンも参入した。

韓国サムスンが虎視眈々

   デジタル一眼レフは、別売のレンズを除いた本体価格だけで20万円くらいするものも珍しくなく、安いものでもレンズ込みで7万~8万円くらいが相場。ミラーレスはレンズ付きで5万~7万円くらいが一般的で、ミラーレスの高級品とデジタル一眼レフの廉価モデルなら一部に価格の逆転現象が起きている。他方、コンパクト型は1万~2万円台が一般的で、1万円を切るものもあり、メーカーにすれば利幅が薄く、ミラーレスに力を入れるのもうなずける。キヤノンの場合、より技術力で勝負できるデジタル一眼レフが主戦場。今回のミラーレス参入も、若者などの新規ユーザーにデジタル一眼レフにステップアップしてもらうための足がかり、という位置づけもある。

   ただ、ミラーレスの拡大は、日本メーカーの牙城であるデジカメ市場に韓国サムスン電子が入り込む余地を与える可能性を指摘する向きもある。機敏に動くサムスンは早くも2010年にミラーレス市場に参入、今年に入ってからも続々と新製品を投入している。ミラーレスはデジタル一眼レフのような複雑な構造ではなく、高度な光学技術を持たないメーカーにもハードルは低い。「だからこそパナソニックが台頭した」と言ってはパナソニックに失礼だが、一面真理ではある。「この先サムスンがミラーレス市場を席巻などということになりはしないか」と危ぶむ声も主要メーカーから聞かれる。

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