2024年 5月 18日 (土)

今年の新米は生育順調で豊作 原発事故後に上昇したコメ価格は下落か

大震災と原発事故でも、国内のコメが不足することはなかった

   主食用のコメは新米として収穫した秋以降、翌年夏まで1年間かけて消費するのが原則だが、実際には1年では消費しきれず、翌年に持ち越し、古米となる。これが民間在庫で、2012年6月末で182万トンある。この民間在庫に2012年産米の予想収穫量などを合わせると、年間供給量は1006万トンとなる。ここから需要見通しを引くと、来年6月末の在庫が計算でき、208万トンとなる。「民間在庫は200万トンを超えると過剰感が出る。ここ数年は180万トン前後が適正で、これを下回るとタイト感が出る」(市場関係者)という。

   現実に東日本大震災と原発事故で、国内のコメが不足することはなかった。それは2011年6月末の民間在庫が181万トンあり、翌2012年6月末は182万トンに増えていることからも証明される。それにもかかわらず、コメの価格が1~2割上昇しているのは、コメが足りなかったからではなく、「原発事故後、コメの価格が上がると見越した農家や取引業者が売り惜しみをしたから」(市場関係者)とされる。

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