2024年 4月 29日 (月)

野田首相「声かけ」にいつもだんまり 「番記者」は必要なのか

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小泉首相は「ぶら下がり」に応じていた

   このように、首相の動きを見たままにツイッターで文字にすることはできても、「声かけ」以外に直接質問をぶつける機会は非常に限られている。

   小泉純一郎氏以降の歴代首相は、原則1日2回、官邸で立ち止まって数分~10分程度にわたって記者団の質問を受ける「ぶら下がり取材」に応じてきた。だが、鳩山由紀夫政権の末期には応じなくなり、菅直人政権でも、東日本大震災の発生以降は多忙を理由に応じなくなった。

   野田内閣も、この方針を引き継いだ形だ。「番記者」にとって寂しい事態で、存在理由を問われかねない。首相の肉声が毎日のように聞ける貴重な場が失われたという意味では国民にとっても損失といえる。

   12年3月には、自民党の赤澤亮正衆院議員が

「野田総理大臣が『ぶら下がり』取材でしっかりと丁寧に受け答えできない理由は何か」

と質問主意書で疑問をぶつけているが、閣議決定された答弁は

「野田内閣総理大臣は、報道機関との間では、時間の制約のある形でやり取りを行うのではなく、記者会見等において時間をかけて落ち着いた形でしっかりと丁寧に受け答えを行うべきであると考えていることから、いわゆる「ぶら下がり」取材には原則として応じないこととしている」

   内閣記者会が「ぶらさがり」の復活を求めていることについても、

「政府としては、同クラブに対し、記者会見の頻度を上げること等を通じて国民への説明責任を果たしていくとの考えを説明しているところである」

と、復活を拒否している。

   実際、記者会見が行われる回数自体は増えているようだが、それでも月1回ぐらい。会見の時間は20~30分程度で、そのうち10~15分冒頭発言に費やされる。質問ができるのは5人程度で、記者にとって直接野田首相に取材できる機会は、かなり限られていると言える。

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