2024年 4月 27日 (土)

【Net@総選挙】 第11回
ネット解禁で若者は投票に行くのか 日本の政治、近未来を探る

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「橋下型」政治家のネットでの影響力は大きい

   ただし、ネットが投票率や選挙結果に及ぼす効果がまったくないわけではない。議論をする上で鍵を握るのは、政治的関心が中程度の層だ。

「彼らは、日常的に新聞を読んだりNHKのニュースを見たりといったことはしない。一方で、たとえば橋下大阪市長(日本維新の会会長代行)を、政策への共感ではなく、けんかが面白いのでフォローする。選挙に行くか行かないかは、その時の世論の盛り上がりによって決める。彼らは全体の中でかなり大きな割合を占めているので、リーチできれば選挙に影響を及ぼす可能性はあります」

   もちろん、若者の中でもこういった人たちは多くいる。彼らを動かし、投票に向かわせるための情報発信には、「エンタテイメント要素の抱き合わせが必要」という。たとえば、橋下大阪市長のツイッターアカウントのように、「場外乱闘」で引き付けつつ、発信する情報に政策を織り込んでいくというやり方だ。

   「大多数の人は投票において、党や細かい政策よりも『党首や候補者のイメージ』を重視する」と小林准教授は付け加えた。そういった意味で、中程度の関心層は、ネットで強烈なキャラクターを前面に押し出す戦略をとる、いわば「橋下型」の政治家にとっては、「草刈場」になる可能性も考えられるそうだ。

   もちろん、これらは現時点では「仮説」で、実際の選挙結果の分析を踏まえての検証が待たれる。はたしてネット選挙を解禁すれば、投票行動に劇的な変化が起きて政治を変えられるのか。どうやら今の段階で過剰な期待感を持つのは早すぎるようだ。

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