2024年 5月 3日 (金)

五輪で変わる「東京」あれもこれも「便乗」整備? 実現は可能なのか

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羽田空港、5本目の滑走路は五輪に間に合わない?

   羽田空港周辺、大田区が調査中の京急空港線と東急多摩川線を地下で直結させる新空港線「蒲蒲線」構想も勢いづく。

   空港から田園調布駅(東横線・目蒲線)まで31分(現在は50分)、練馬(西武池袋線)までは1時間8分(同1時間11分)と時短にはなるが、わずか800メートルの「接続」に1080億円の事業費がかかるとなると、必要性や費用対効果に首をかしげる向きは少なくない。

   一方、海外からの選手団や観客を迎える「玄関口」、羽田空港と成田空港。国土交通省による首都圏の航空需要予測によると、今後10年で国際線は最大80%増加。この予測で行くと、2020年の東京五輪の開催時には発着枠が足りなくなる恐れがあるという。

   羽田空港に5本目の滑走路をつくれば発着数が大きく増やせるが、それには埋め立てが必要で、そうなると騒音や漁業補償など周辺地域との調整が必要になるし、工事が実現したとしても五輪までに工期が間に合わない可能性が高い。財源も乏しく、実現に向けたハードルは高い。

   そこで浮上してきたのが、東京都が提唱する「横田基地」の軍民共用化案だ。東京都の猪瀬直樹知事は、羽田空港で滑走路の増設が検討されていることについて「五輪までに間に合わないのであれば、お金をかけるということではなくて発想を変える」と指摘。東京都の試算によると、2020年の東京五輪効果を除いた、横田基地の軍民共用化による国内航空旅客需要の予測(2022年度)は約560万人(7路線40往復として予測)、経済効果は約1610億円とみている。

   また、こうした都市基盤整備が五輪に向けて集中することで、資材コスト等の値上がりは避けられないともみられ、建設関係者の間では早くも事業費予算が脹らむ可能性も指摘されている。

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