2024年 4月 28日 (日)

台風2つに「寒冷型低気圧」で未曾有の気象状況 日本列島どこで集中豪雨が起きてもおかしくない、との分析も

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   10年に一度の強さともいわれた台風26号は2013年10月中旬に日本に甚大な被害をもたらしたが、それと同等の27号が現在接近中だ。さらにその後を追うように28号が発生。また、日本海側に、ジェット気流が大きく蛇行する寒冷型低気圧「寒冷渦」が「鎮座」し、この三つ巴で日本列島がとんでもない事態になるのではないか、そんな予想がネットに出てちょっとした騒ぎになっている。

   ある気象予報士は「災害の臭いが天気図からします。避難勧告が出たらすぐに行動を」などとツイッターで呼びかけている。

台風の上陸の有無にかかわらず、丸3日降り続ける

   台風情報に関して現在ネットでは、気象予報士の斎藤恭紀さん(44)の「ツイッター」を使った報告が注目されている。元ウェザーニューズ社員で、東北放送などで気象キャスターを務めた。また、民主党から宮城県二区で衆院選に出馬し、当選したこともある。2013年10月20日から「ツイッター」で台風情報と今後の予測をしていて、分かりやすくためになると評判だ。27号に続き28号が現れることを予想し、互いが干渉しあう「藤原効果」によって今後の進路予測が難しくなる、と説明。さらに、27号は広範囲で丸二日に渡って大雨になる「雨台風」の可能性があり、

「西日本は木・金、東海・関東・東北は金・土が要警戒タイム」

とする。また、米国週間予報モデルGFSから作成したという13年10月26日までの台風進路予想を図表化し、26号と同じように京都、伊豆大島にリスクがあり、広範囲で長時間の豪雨がありそうだと書いた。

   翌日の21日には、前の26号は亜熱帯に加えて、寒気も取り込み勢力を維持したハイブリッド型だったが、今回は27号、28号の2つのダブルエンジンで日本に暖湿気が送り込まれるだけでなく、日本海側に寒冷型低気圧「寒冷渦」があり、この影響を加えると、

「日本に3つの渦が集結へ。日本列島どこで集中豪雨が起きてもおかしくない状態に。23日から九州・中国、24日から近畿、東海も。台風の上陸の有無にかかわらず、丸3日降り続ける。災害の臭いが天気図からします。避難勧告出たらすぐに行動を」

と図表を使って説明した。

   斉藤さんのツイッターには23日、

「いつも情報ありがとうございます!とてもわかりやすくて、斎藤さんの解説好きです」
「昨日の3つの渦のツイート、2chでも話題になってましたね」
「さすが!の視点。視斎藤さんの天気予報はプレゼンの勉強になります」

といった返信が寄せられている。本当に斉藤さんの台風予想は当たっているのだろうか。

気象庁は「3つの渦が重なる、は全く無意味なこと」

   気象庁に話を聞いてみたところ担当者は、台風の進路、台風の影響を受ける地域、雨の量などを事前に特定することは極めて難しく、気象庁では台風の進路や影響が出る地域を示す「台風予報円」を表示する場合は様々な可能性を加味して大きな円にしている、という。今回は27号と28号、「寒冷渦」の三つ巴と言われているが、

「台風の現在の進路からその先に線を引き、3つの渦が重なるという予報士もいるかもしれませんが、それは全く無意味なことです。台風の進路はいくらでも変わりますし、3つの渦があってもそれぞれ距離を置いて進むのが一般的です。そのため気象庁が逐次報告している台風情報に注目していただき、安全の確保に努めていただきたいと思います」

ということだった。

   気象庁が13年10月23日16時55分に発表した台風情報によれば、強い台風の27号は23日16時に南大東島の南南西約180キロにあり1時間におよそ15キロの速さで西北西へ進んでいて、24日にかけ大東島地方に接近する見込みとなっている。中心の気圧は955ヘクトパスカルで中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルとのこと。また26日15時までの台風の進路予想図も発表され、27号は日本の太平洋海岸沿いを進み、25日15時には九州に上陸する可能性がある。台風28号は東にそれ、日本上陸はないようだ。

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