2024年 4月 29日 (月)

シャケ弁は「ニジマス弁」「サーモントラウト弁」に? 表示制限で消費者はかえって混乱しそう

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吉野家の牛鮭定食「特に変更する予定もございません」

   ところが、外食産業側からはこの見解に戸惑う声が相次ぐ。意見交換会では、「消費者はニジマスが白身魚との認識が強い」「市販のスモークサーモンの大半はサーモントラウトである」として見直しを求める意見が複数あがった。実際に、切り身を焼いた「シャケ弁当」や、寿司でも人気の高い「サーモンのにぎり」、コンビニで販売される「鮭のおにぎり」などにも使用される例が少なくない。たとえば、大手コンビニチェーン「ファミリーマート」では以前から一部商品で使用しているという。28日に発売されたばかりのおにぎりも原材料名には「サーモントラウト」と記されているが、商品名はあくまで「魚沼産コシヒカリ 鮭ハラス」となっている。

   また、牛丼チェーン「吉野家」で提供されている「牛鮭定食」には、販売開始以来「サーモントラウト」が使われているが、消費者への案内は特にない。広報担当者に話を聞いたところ、「一般的に海で育てば『サケ』、川で育てば『マス』とされていますので、弊社で使用している海水養殖のサーモントラウトもそれに則って『サケ(鮭)』と表記しています。間違っているという認識はなく、今のところ特に変更する予定もございません」という。とはいえ、仮にガイドライン案どおりとなれば、今後これらの商品は「サーモントラウトにぎり」「牛ニジマス定食」などの表示に変更せざるを得なくなりそうだ。街の弁当屋からも場合によっては「シャケ弁」が消えるかもしれない。

   一般消費者からは「ちゃんと正しい魚の名称使えよ」「これは正直に表記すべきだろ。メインなんだし」「食材、聞き慣れない名前になっていいよ。正確な方がいいよ」という声がある一方、「どこまで厳しくするかは考え所なんだろうな」「最近の消費者がヒステリックすぎるのではないか」と擁護する声も上がり、意見が分かれているようだ。なお、すでに「改名」している弁当屋もあるようで、タレントのクリス松村さんは1月27日のブログで見慣れない名前の「トラウト・サーモン弁当」を食べたと報告し、「シャケはシャケで、ニジマスはニジマスの良さがあって、両方とも美味しいわけですから、これで、一件落着ですね」と綴っていた。

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