2018年 11月 18日 (日)

「中国軍一の美女」は習主席の義妹だった すぐに記事が削除、検索不能の裏事情

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   「中国軍で一番の美女」と呼ばれ、6年前から消息を絶っていた中国人民解放軍所属の歌手・張瀾瀾さんが久しぶりにメディアに登場し、波紋を広げている。習近平国家主席の弟・遠平氏の妻として紹介されたからだ。

   しかし記事はすぐに削除されてしまい、現在は「法律と政策によって検索結果を表示することはできません」と、その名前をインターネットで検索することさえできない。

遠平氏直々の寄稿記事が削除

2008年ごろのものとみられる張瀾瀾さん
2008年ごろのものとみられる張瀾瀾さん

   張さんは重慶市の貧しい労働者階級の家庭に生まれ、15歳で解放軍にスカウトされて入隊。歌手や女優として活躍し、中国のテレビ番組ではおなじみの大スターだった。「軍中第一美女」と呼ばれた彼女だったが、2008年はじめに政府主催のイベントで自慢の歌声を披露して以降、突如として公の場から姿を消していた。

   しかし、遠平氏が父で建国の元老である故・仲勲氏の生誕101周年記念にちなんで、習家について寄稿した、広東省深セン市の地元紙「深セン特区報」の2014年10月15日付の記事によって、これまでの経緯が明らかになった。消息を絶った2008年に遠平氏と結婚。その後、妊娠したため表舞台から姿を消していたというのだ。

   遠平氏は張さんについて「気取らず誠実な女性。素晴らしい経歴を持っているだけでなく、よき母であり、よき妻だ」と語り、2ショットの写真も掲載されていたという。

   これまで謎とされてきた消息が明らかになった形だが、現在はエネルギーや環境問題を研究するNPO法人「国際節能環保協会」の会長を務め、何と言っても国家主席の弟である遠平氏が直々に寄稿した記事がなぜ削除されたのか。

   背景には、張さんと複数の軍幹部の間に存在するよからぬうわさが関係しているようだ。その1つは、軍最高幹部である中央軍事委員会副主席を務めた徐才厚氏の愛人だったというものだ。

党籍はく奪処分を受けた幹部の愛人だった?

   徐才厚氏は胡錦濤政権時代の制服組トップ。12年に引退したが、職務上の権限を利用して不正な人事を行うなど、規律違反を犯していたとして14年6月に党籍をはく奪された。さらに収賄の容疑により、現在は検察院で調べを受けている。

   軍のトップまで務めた人物がこうした処分を受けるのは極めて異例だ。背景には同じく党籍はく奪された習近平氏のライバル薄熙来・元重慶市書記や、「重大な規律違反」のため立件された周永康・元政治局常務委員との関係も取りざたされている。習政権にとって、張さんが徐氏の愛人だったといううわさは敏感にならざるをえない問題なのだ。

   うわさの根拠や真偽は不明だ。しかし、軍所属の歌手が高級幹部の妻や愛人になることはめずらしいことではない。習近平氏の妻はトップ歌手の彭麗媛氏、江沢民元国家主席も軍所属歌手を愛人にしていると疑惑があった。インターネットで「張瀾瀾」は、「徐才厚」や愛人を囲うことを意味する「包養」などが関連キーワードとして一緒に検索されたこともあったほどだ。

   香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは寄稿文が公開された理由について「張さんの疑惑を晴らそうという意図があった」と見立てを書いている。一方、すぐに記事が削除されたのは「張さんの過去の経歴について話題が蒸し返されるのを避けたのではないか。党中央は習近平氏にまつわるいかなるネガティブな話題を嫌っている」という専門家の意見を紹介している。

   現在、「張瀾瀾」に関する記事は、うわさを書き込まれた掲示板など次々と削除が進んでいる。

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