2024年 5月 6日 (月)

働く女性の深刻な悩み、便秘 ストレス増幅の悪循環型が危ない

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規則正しい生活、食事、適度な運動

   便秘を分類すると、病気がもとで起きる「器質性便秘」と、大腸の機能の低下による「機能性便秘」がある。日常的に悩まされるのは機能性便秘の方で、主に、(1)直腸性便秘、(2)弛緩性便秘、(3)痙攣性便秘の3タイプに分けられる。

   1つ目の直腸性便秘は、トイレを我慢しすぎることによって便意を感じにくくなることで起きる。女性に多い。2つ目の弛緩性便秘は、大腸の働きが低下することによって便を押し出しにくくなっている状態だ。原因は水分の不足、運動不足や腹筋力の低下など。3つ目の痙攣性便秘が、ストレスで大腸の働きをコントロールする自律神経のバランスが崩れることによって便が出にくくなるタイプだ。女性に便秘が多いのは、トイレを我慢しがちなこと、男性に比べて腹筋力が弱いこと、女性ホルモンの影響なども挙げられる。

   厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、(1)や(2)のタイプを予防するには、規則正しい生活や食事、適度な運動をすすめる。自然な排便リズムを保つことも大切だ。食生活では、便の量を増やしたり、排便のリズムを整えたりする食物繊維を含む食品の摂取がよい。また、適度な香辛料やアルコールなどは排便を促す。はちみつなど糖分を含む食品は大腸の運動を高めるのに役立つという。水分の補給も欠かせない。

   一方で(3)のタイプは、過労やストレスが原因で、その解消が必要だ。食生活では、食物繊維の中でも、いも類や果物類、海藻類などに含まれる「水溶性食物繊維」の摂取が望ましい。便をやわらかくして排泄しやすくする。逆に、穀類や豆類などに含まれる、水に溶けにくい性質の「不溶性食物繊維」は、大腸への負担が大きくなるので摂り過ぎは控えたい。同様の理由で、腸を刺激する香辛料やアルコール・カフェイン飲料、脂質の摂取も避けた方が賢明だろう。

   便秘はタイプによって対処の仕方が違う。自分がどのタイプかを見極め、食生活を工夫したい。

[アンチエイジング医師団 取材TEAM/監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]


アンチエイジング医師団
「アンチエイジングに関する正確で、最新かつ有効な情報」を紹介・発信するためにアンチエイジング医学/医療の第一線に携わるドクターたちが結成。 放送・出版などの媒体や講演会・イベント等を通じて、世の中に安全で正しいアンチエイジング情報を伝え、真の健康長寿に向き合っていく。HPはhttp://www.doctors-anti-ageing.com

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