2024年 4月 30日 (火)

iPS再生医療の研究は世界トップ にもかかわらず、製品の実用化遅れる日本

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細胞培養の人材育成が遅れる

   例えば、患者の脂肪から取り出して培養した幹細胞を使う医療行為は、自由診療として行う分には規制がなく、日本は海外からの「幹細胞治療ツーリズム」のメッカと化していた。中には治療後に外国人患者が死亡した例も表面化しており、こうした事態を防ぐため、扱う細胞の種類や投与法などによって3段階で規制をかけ、脂肪の細胞を使った豊胸手術なども対象とした。

   新たな段階を迎えた日本の再生医療だが、課題も少なくない。再生医療に不可欠な細胞培養の人材育成は、日本再生医療学会が「臨床培養士」の認定制度を設けたところで、受験者は予想外に少ないという。再生医療の実施計画届出前の審査を行う委員会を構成する人材の確保もこれからだ。さらに、再生医療製品は仮の承認の段階で保険適用になる見通しで、患者負担は減るが、例えば理研のiPS細胞の臨床研究第1号は数千万円の費用がかかったとされ、医療保険財政をパンクさせないためにも、コストダウンが極めて重要になる。

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