猥褻動画を見ただけで「18歳未満」と専門家が年齢鑑定 どこまで根拠あるのか、警察の児童ポルノ摘発に疑問続々
動画の映像などから、警察が「18歳未満」と判断し、児童ポルノとして摘発していることについて、ネット上では、どうしてそう証明できるのかとの疑問が出ている。被害者の身元が特定できず、映像の鑑定に頼ったらしいが、えん罪の恐れはないのだろうか。
「見た目の鑑定？ そんなのが有効だったりすんのか」「その診断あやしい」「18才だった時はどう責任とるの？」
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映像だけで年齢鑑定できるのか
身元については特定できず、映像の鑑定に頼る
児童買春・児童ポルノ禁止法違反（児童ポルノ製造）の疑いで、茨城県警が2015年5月27日、群馬県在住の無職の男（38）を再逮捕すると、ネット上では、こんな声が次々に上がった。動画を見た専門家による年齢鑑定で18歳未満と裏付けられた、と報じられたためだ。
読売新聞や産経新聞などによると、この男は、風俗店経営者からビデオ撮影のため当時14歳の中学3年の少女を15万円で買ったとして、同法違反（児童ポルノ製造目的人身売買）の疑いで7日に経営者とともに逮捕された。県警では、わいせつなDVD数十枚を押収し、小児科医に映像を鑑定してもらった。その結果、うち2枚にそれぞれ映っていた別の少女2人が14歳以下と推定されるとした証言を得たというのだ。
男の容疑は、東京都内のホテルで4月の4日と18日、18歳未満と知りながら、それぞれ1人の少女の裸などをビデオ撮影し、児童ポルノを製造したというものだ。ただ、県警では、2人の身元については特定できず、映像の鑑定に頼るしかなかった。
男は、調べに対し、「動画は撮ったが、18歳未満だとは思わなかった」と容疑を否認しているという。
ここ数年で見ても、動画の映像などから警察が18歳未満と判断して児童ポルノを摘発するケースが、ほかにもいくつか報じられている。
10年1月には、ネット上に動画を載せたとして、新潟市在住の無職の男らが同法違反（児童ポルノの公然陳列）の疑いで福井署に逮捕されたとき、医師が皮下脂肪や体の発達の程度などから14～16歳の少女と鑑定していた。
