2019年 10月 22日 (火)

ランニング 新発見!走るとがん細胞が縮小する アドレナリン分泌でみなぎる「戦闘力」

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   ウォーキングと並んで、国民に人気の2大スポーツのランニング。認知症になりにくい、老化を遅らせる、明るく前向きになる......など多くの健康効果があるが、最近、がん細胞を縮小させるという嬉しい研究が発表された。

   まだマウスの実験段階だが、負荷の強い運動をすると分泌されるアドレナリンが、免疫システムの攻撃役「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」を活発化させ、がん細胞を死滅させるためだ。ランナーにとって走る楽しみがまた増えた。

  • ランニングの健康効果がまた1つ増えた
    ランニングの健康効果がまた1つ増えた

マウスの実験では、がん細胞が50%縮まった

   研究をまとめたのは、デンマーク・コペンハーゲン大学のペルニール・ホイマン博士らのチーム。回し車でランニングを続けたマウスは、何も運動をしなかったマウスに比べ、がん細胞が50%も縮小したという実験結果を、国際医学誌「セル・メタボリズム」(電子版)の2016年2月16日号に発表した。

   チームは、アドレナリンががん細胞に及ぼす影響を調べるため、肺がん、肝臓がん、皮膚がんなど5つのがんにかかったマウスを、それぞれ回し車でランニングするグループと運動をしないグループの2つに分けた。人間がランニングをするとアドレナリンが分泌されるが、その状態を再現するため、ランニング組のマウスに人間並みの量のアドレナリンを注射した。

   その結果、ランニング組のマウスは、運動をしなかったマウスに比べ、5種類のがん細胞の大きさが平均で50%縮小した。がん細胞を攻撃するNK細胞がアドレナリンによって増加したからだ。マウスの体内を調べると、NK細胞が血液の中を移動し、がん細胞を探し当てて集結、攻撃する様子が観察された。

   次にNK細胞が欠乏したマウスを使い、ランニングをさせる実験をしたが、がん細胞は縮小しなかった。また、アドレナリンの働きを止めたマウスにも同じ実験をしたが、やはりがん細胞は縮小しなかった。ランニングでがんを抑制するには、十分なアドレナリンの分泌とNK細胞が必要だとわかった。

   ところで、なぜアドレナリンががん細胞を縮小させるのか。よく強壮剤のコマーシャルなどに「アドレナリン出た~!」というキャッチコピーがある。アドレナリンは、山道でクマに遭った時のように、驚き、恐怖、怒り、興奮状態になると副腎から分泌される。「命の危機」の時に反射的に出るため「闘いホルモン」と呼ばれる。俗にいう「火事場の馬鹿力」の源だ。これが、がん細胞やウイルスを攻撃するNK細胞を増やして活性化、「闘争力」に火をつけるわけだ。

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