2024年 5月 3日 (金)

認知症「予備軍」のうちに食い止めろ 脳の「2つの能力」アップがカギ

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【たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学】(テレビ朝日系)2016年4月26日放送
「今 気をつけるべき病を早期発見!家庭でできる!カラダ検診SP」

   認知症は脳の神経細胞が減少し、徐々に脳が萎縮する病気だ。記憶力や判断力の低下、うつなど、様々な症状を引き起こしてしまう。

   2012年には462万人だった患者数が、2025年には700万人を超えるとの推計もあるが、「ある段階」で認知症の前兆を発見すれば、発症を防げる可能性がある。

  • 地図を見て目的地にたどりつけますか。
    地図を見て目的地にたどりつけますか。
  • 地図を見て目的地にたどりつけますか。

認知機能の低下は注意力から始まる

   風呂に入る前に眼鏡を外したが、風呂から上がったら置いた場所がわからなくなっている。車の車庫入れがうまくできなくなった。初めて訪れる場所で地図がきちんと読みきれず、なかなか目的地にたどり着けない――。

   これらは全て、認知症の前段階である軽度認知障害「MCI」になると最初に現れやすい、特徴的な現象だ。

   長年認知症の研究に取り組んでいる、東京医科歯科大学医学部特任教授・メモリークリニックお茶の水の朝田隆院長によると、MCIの時点で対処すれば、症状の進行を食い止めたり、改善したりすることができると最近わかってきているという。

   放置すると5年間でおよそ半数が認知症を発症するといわれているMCIが、「認知症への分岐点」というわけだ。

   認知症の早期発見のポイントは、脳が持つ「注意力」「視空間認知力」という重要な力にある。番組では、この2つの力をチェックする簡単なテストを紹介した。

   まず「注意力」のテストは、ばらの花、トラック、バッタ、パンダ、ウシ、にんじん、キリン、ゾウ、ライオン、サッカーボール、はさみ、ブタが描かれたイラストを10秒間見て、その後描かれていた「動物」の名前を書き出すというものだ。

   正解はパンダ、ウシ、キリン、ゾウ、ライオン、ブタの6つ。事前にMCIの人20人に同じ問題を出したところ、平均正解個数は2.9個だった。3個以上回答できればクリア、2個以下はMCIの可能性がある。

   スタジオでは加藤茶の正解数が2個で、ゲスト6人の中で唯一MCIの可能性ありとの結果になってしまった。

朝田院長「注意力は様々な刺激や情報に幅広く集中する能力。認知機能の低下は注意力から始まることが多い」

   さらに「何か用事があって2階に上がったが何をしに来たか忘れる」「鍋を火にかけている時に別のことをして鍋の中身がこぼれてしまった」といったことも、注意力の低下から起こっているという。

ゲストの榊原郁恵「日常茶飯事。ゴミ出し行っちゃったらもう違うことやっちゃう」
ゲストの岡本麗「あと冷蔵庫開けて何出すんだったっけ、って」
朝田院長「それらも注意力のキャパシティーが落ちているために起こっているんです」

「デュアルタスク」で認知機能を改善

   次は「視空間認知力」だ。これは物の距離感や奥行き、自分と周りの空間の位置関係などを正しく認識する能力を指す。

   この力が衰えると、「車庫入れがうまくできない」、「地図が読めない」のほか、階段の上り下りで段差をはかりかねてつまずいたり、すれ違う人をよけたつもりがぶつかったり、イスやトイレの便座に座る際落ちそうなくらい端に腰掛けたり...といったことが増えてしまう。

岡本麗「さっきディレクターに目撃されたんですけど、トイレに行って自分の部屋に帰るのに、出て『どっちだっけな?』ってのがわかんない。何度もここ(スタジオ)来てるんですけど」
ゲストの中山秀征「元々地図が得意じゃないので、今はナビがあるから車なんかは楽ですけど、ナビに頼りすぎて地図が見られない」
MCのビートたけし「俺も車庫入れダメだな~、車から顔出しすぎて塀に(顔が)ガリガリガリ、痛て痛て痛て!って」

   「視空間認知力」をチェックする方法は「道筋たどりテスト」だ。まず、正方形を四等分した四角い大きな「マス」を地面に描く。次に参加者に、スタートからゴールまでの道順の矢印が描かれた地図を渡す。参加者が地図を頼りに、対角線上のスタート地点からゴール地点までスムーズに進めるかを見るのだ。途中で道を間違えたり立ち止まったりすると、視空間認知力が衰えていることになる。

   ゲストの中でテストをクリアしたのは榊原郁恵とガダルカナル・タカの2人だけ。中山秀征、岡本麗、加藤茶、はるな愛はMCIの可能性があると判断されてしまった。

   家でも手書きの地図を用意し、ドアなどの目印を1つ決めて座布団や新聞紙を並べて道筋を作れば、簡単にテストができる。

   2つのテストで能力の低下が明らかになっても、恐れるのはまだ早い。朝井院長によると、「デュアルタスク」で能力をアップさせられるという。

   デュアルタスクとは、計算をしたり川柳を詠んだりしながらウオーキングするように、「知的活動」と「運動」を同時に行うことを指す。これが認知機能の改善につながるそうだ。

朝井院長「MCIは半数が認知症に移行すると言われますが、これまでの研究では平均で約20%の人は認知機能が戻るというデータがあります。だからこそ、予備軍のうちから対処することが大切です」
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