2024年 5月 3日 (金)

ダルビッシュが受けたトミー・ジョン手術 高校球児が「肘にメス」はアリか

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米国は「手術」、日本は「リハビリ」

   成功率が上がっているとはいえ、トミー・ジョン手術にはリスクもある。前出の整形外科医は

「手術自体が失敗するとか、手術直後に異常が出るといったことはほとんどなくなったが、術後2~3年は経過を見ないと本当に回復したかどうかは分からない。治ったと思っても、同じ靭帯をけがしてしまうことはある」

と、再発のおそれがあることを指摘した。

   それでも米国ではトミー・ジョン手術を行う例が多い。スポーツライターの丹羽政善氏は14年5月26日付の日本経済新聞電子版の記事で、日米の球界ではけがの対応への意識が違い、かねてから米国は「手術」、日本ではまず「リハビリ」を選ぶのが主流になっていると述べている。プロのデータだが、米大リーグでは13年、トミー・ジョン手術を受けたことがある大リーガーは34%に上った一方、同年の日本のプロ野球の1軍投手では4.4%だったという。

   リハビリ治療だとしても、特に成長期の子どもはけがをしないに越したことはない。腕を酷使しがちな投手だが、1試合での上限は何球と考えるべきか。公立置賜総合病院の整形外科医師・宇野智洋氏は、高校野球の投手296人の投球についてアンケート調査し、16年5月の日本整形外科学会で発表した。それによると、投球時の肘や肩の痛みは、投球数100球、イニング数で7・8回を境に明らかに大きくなったといい、「高校生は1試合7イニング以下、100球未満」を推奨している。

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