2024年 4月 26日 (金)

イチロー「記録更新」が訴える プロ野球「新方式」の必要性

「日米通算記録」項目の新設を

   ローズの全盛時代はレッズでプレーしていたころ。その1960年代から70年代のナ・リーグの投手はドジャースのサンディ・コーファックス、カージナルスのボブ・ギブソン、メッツのトム・シーバー、フィリーズのスティーブ・カールトンら殿堂入りしている豪腕投手がずらり。

   現在と1本の安打の価値が違うよ、とローズは言いたいのだ。ハンク・アーロンが通算755本塁打をバリー・ボンズに抜かれたときも同じようなことを言っている。

   レベルの比較はともかく、日米通算記録というのは、大リーグにも日本プロ野球の公式記録に載らない。現状は、勝手にイベントのように騒いでいるという状況なのだ。大リーグ記録を相手に記録更新を軽々に扱うのは難しいことを日本のメディアは自覚したほうがいい。

   日本選手が大リーグでプレーすることが日常化している今、日本の公式記録に「日米通算記録」の項目を新設したらどうか。毎年、プロ野球はオフィシャル・ベースボールガイドという記録集を出版している。

   これまで王貞治の本塁打記録をはじめ、江夏豊のシーズン三振奪取、衣笠祥雄の連続試合出場、福本豊の通算盗塁など大リーグの数字を超えている部門がある。これらを含め、「日本と大リーグ」のコーナーがあってもいい。スポーツ記録なのだからファンが楽しめる内容にしてほしいと思う。

   イチローの記録は「その時が来た」ことを訴えている。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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