抱っこひもで多い「赤ちゃん落下」 慣れた時が危ない!事故の防ぎ方

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   育児に便利な「抱っこひも」だが、使い方に注意しないと赤ちゃんの身に思わぬ危険が起こり得る。特に多いのが「落下」だ。

   「靴を履こうとしてかがんだら」「子どもの手足がひもに引っかかって」落としそうになった――。そんな事故になりかけた「ヒヤリハット」体験の調査結果が抱っこひもの業界団体から発表された。

  • 抱っこひも使用中は、前かがみになる時に注意(画像は抱っこひも安全協議会のプレスリリースから)
    抱っこひも使用中は、前かがみになる時に注意(画像は抱っこひも安全協議会のプレスリリースから)

「靴をはこうとかがんだ時に...」

   アンケートを実施したのは、抱っこひもの正しい使い方を啓発する「抱っこひも安全協議会」だ。輸入・販売する37社で構成され、事業者同士で製品安全基準の研究を進めるなど、事故を未然に防ぐための取り組みを行っている。

   協議会は「抱っこひも使用中に体験した事故や、事故になりそうだった怖い体験」を2016年11~12月にインターネット上で募集し、20117年1月31日に結果を発表した。回答は756件集まった。

   圧倒的に多かった体験は、「手足の強い圧迫」「窒息」など11種類のうち、「赤ちゃんの落下」だった。回答者の71.8%(541人)が体験していた。さらに、どのような状況で落下した(しそうになった)かを詳しく見ると、「抱っこひもに乗せる時」が247人、「降ろす時」が133人、「抱き方を変える時」が66人で、「着脱の動作をする時」が多かった。また、「かがんだ時」も163人に上った。

   回答は自由記述で、落下の具体的な状況を次のように書いている(要約抜粋)。

「車から抱っこひもに移す時に、うまく入らなくて落ちそうになった」
「赤ちゃんの足や手が引っかかり、滑り落ちそうになることが多かった」
「靴を履こうと上体を前に倒した時に落ちそうになった」
「何も考えずにかがんだ時に、ズルッと頭から落下しそうになった。子どもが泣き、私もハッと気づいたので、事なきを得た」
「子どもが帽子を落としたので、拾おうとかがんだ時、落下しそうになって慌てて抱きしめた。商品棚の角に頭を少し打ってしまった」
「背の高い夫が使用中、少ししゃがんだ際に、脇から落下。一瞬前かがみになったのが原因」

かがむ時は「膝を曲げる」ことを意識しよう

   こうした危険はどうすれば回避できるのか。抱っこひも安全協議会の会員企業であるベビービョルン(日本法人本社・東京都千代田区)の深井誠・代表取締役は、J-CASTヘルスケアの取材に対し、着脱の動作をする時の注意点をこう話す。

「慣れるまでは、できるだけ低いソファやベッドなど柔らかい場所で乗せ降ろしをするとより安全です。しかしながら、日常生活の中ではどこにでもベッドがあるわけではないため、お子様の突発的な動きに注意することが重要だといえます」

   特に「かがんだ時」が要注意だ。落下リスクの高い事例として「かばんを床に置く」「落ちたガーゼを拾う」「靴ひもを直す」などの行為の時、「思わず腰を90度に曲げてしまう」ことがあるそうだ。だからこう語る。

「常に赤ちゃんを抱っこしていることを意識して、膝を曲げてかがむことが大切。そうすれば多くの危険を回避できると思います」

生後4か月ころには新たな危険が

   また、深井氏は「使いはじめは取扱説明書を読み、事前に練習をするなど、とても注意して使用していますが、使い慣れてきたころからリスクが高まる」と、次のような注意点を指摘する。

「生後4か月以降、赤ちゃんのバランスがしっかりとれてくると、抱っこも簡単にできるようになってきます。ちょうどこのくらいに時期から赤ちゃんの動きが活発になり、落下リスクが増えます」

   アンケートで寄せられた体験談にも、「月齢が上がるにつれ、外に出たくなって体を反らそうとするので落ちそうに感じる」といった回答があり、赤ちゃん自身の動きが危険につながってくる。こうした動きをし始める時期が、抱っこひもを使い慣れてくる時期と重なるため、「落下リスクの意識を高めてもらうことが最重要であると考えます」と深井氏は話している。

   なおアンケートでは、「落下」に続いて多いヒヤリハット体験として「手足の強い圧迫」が17.8%(134人)を占め、こんな体験談が届いていた。

「使い方が不慣れだったのか位置がうまく定まらず、子どもの足が圧迫された」
「足が通常と別の場所から出ていたため、気づくまで赤ちゃんの足が圧迫された」
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